今日は加美スクールの日でした!!
朝晩随分と冷え込んできたのですが室内で運動するにはちょうど良いぐらいかも知れません。
今日も練習前に学びの時間!一番に来てくれたのは凛玖くんでした。一番に来てくれたし、すぐにボールが蹴りたい様子でした。ですが、毎回『コーチ靴ひもきつく結んで〜』と言ってきていたので前回は『ほどけない結び方を一緒に覚えよう!』と片方の足ずつ一緒にやって覚えてもらいました。所謂『蝶々結び』をするのですが、それをさらに片結びする事でほどけなくなるというやり方を教えていました。ですが、そのまま靴を脱いだり履いたりするので今日は片結びがされた状態のままでした。
『コーチ〜〜〜ほどいて〜〜〜』と言いました。
『まず自分でやってみなさいよ!それでも出来なかったら力は貸すよ』と言うと、
自分でほどけました。
『ほらね!最初から頼むと自分で出来る事まで出来なくなるんだよ』という事を教えました。
子供達の中にはこういう経験がとても多いと思います。
自分で聞きなさい!と言えば『何でもかんでも』最初から聞いてしまう。答えをそのまま聞いてしまう、みたいな。聞けば学びになるものではありません。興味のない講座に言っても頭の中には残りませんよね?結局、自分自身に残るものと言うのは『自分が本当に聞きたいと思った事』だけです。人間ってすごい生き物で、『拒絶反応する事柄は忘れる習性』があるそうです。だから、こちらから、大人から、他人から、勝手に与えたものというのは残らないって事なんです。
それを知っているからこそ『自分で学びなさい!』と子供達には言います。コーチが楽をしたいからではなく、自分で興味を持たないと始まらないよ、って意味です!
そんな事をやってからスクールも始まりましたが、ここでも同じ事の繰り返し。
分からないのに、分からないままなのに、ひたすら一人の世界でやろうとする子。
しばらくは見守りますが、
『それで何か変わった???』と質問すると、
『・・・・』で終わり。分かっているんです、自分が変わっていない事も。
ただ、その状況をひたすら『やり続ける状況=がんばっている子』という評価をどこかで受けたのでしょう。その美学が子供の行動に繋がっているという事です。
『ひたすら』やる事で根気強いとか、粘り強いとか、良い印象にされますが『理屈や意味、要領を分かっていない子がひたすらやるのは無意味』という事も大人が理解しなければなりません。ヒントを得て、自分なりにコツが分かり、頭では分かっているんだけど・・・って域になれば一人でやり込む事は無意味ではないでしょうが、分かっていない空っぽの状態ではいくらやっても同じなのです。その話は毎回やります。
なかなか分かってもらえないから何度も何度も言葉を変えて、言い方を変えて伝えています。『しないとダメ』じゃなくて、『こういう風にやれる子はうまくなっていくんだよ』というヒントの言い方をします。つまり、それをやろうとすればうまくなるし、やらないならば『別にうまくならなくてもいいや』と思っているって事かも知れないから『それはその子の判断』だと受け止めるようにしています。
目の前をみんな一直線に、同じペースで、何かをさせるのほうが無理があるし、違和感があるという事。個性があると言うならば『やるぞ!』のタイミングもバラバラで良いと思っています。
みんなで工夫して、みんなで関わって、お互いをうまくしていこう!!
そんな話をよくします。自分だけ、じゃなくてみんなで!周りをうまく出来る子は自分もうまくなれるしね!同じペースとまではいかないけど、それぞれのレベルの中でちょっとずつうまくなる方法を一緒に考えていきたいですね!
周りと比較する事が自分の評価ではなく『自分自身の出来る事が増える』事が大事なのです。勝負すべきは『イメージした自分』であってほしい。こうしたい、こうなりたい、と思っている自分の通り、それ以上を目指す事が練習でも何でも価値がある事だと思っています。どうしてもみんなが一緒にやると『失敗が恥ずかしい』という感覚を持つ子がいて、それを必死で隠そうとする子もいます。残念ながら一番成長のペースが遅い子の共通点で言うのは『自分を隠す子』だというのは分かっています。自分が自分を受け入れられないようでは、成長どころかチャレンジすら出来なくなってしまうからです。
だから何度も子供達には言っています!
『何かをやろうとした失敗が最高のチャレンジなんだよ!!』と。
もちろん誰だって成功したいだろうけど、一回で成功しなくても、次に繋がる失敗をする事で何回目かに成功する!その時の喜びこそが本当に大切だし、それを子供の頃にいくつ経験するか?は人生を大きく左右します。
成功ばかり、失敗ばかり、ではチャレンジをしません。チャレンジをしない子は可能性を伸ばせません。自分の出来る限界は『今』ではありません。今出来ない事なんて何も問題ではない!大事なのは、『先でどうなりたいか?』だという事。
ゆっくりですが、子供の中に染み渡っている感じはあります。特に5年生は感覚が鋭いので分かっている子が多いです。4年生もかなり内面の変化を感じるし、当然プレーの変化も観て分かります。これからも自分自身との勝負を楽しんで、なりたい自分になってほしいと思います!