日 時 平成30年5月14日(月)13時30分〜15時
来年4月30日に天皇陛下が退位され、翌5月1日に皇太子
さまが即位されることが決まりました。
そこで30年ぶりにとなる皇位継承にあたり、象徴天皇につ
いて考えるというセミナーがありました。
象徴天皇制の成立は第2次世界大戦敗戦後に定められた
憲法の第1条に規定されています。
日本は天皇を温存するためもあってか自主的に憲法改正案
を作成しましたが、この案にGHQ(占領軍)はともかく、米国本土が難色を示しました。
GHQは、天皇の玉音放送で日本国民が一斉に戦争を終結した結果をみて、これは使えると思ったようで、曖昧さを残す表現を考えたようです。
すなわち憲法に定められた「国事行為(総理大臣の任命、法律の公布、国会の召集、外国大使等の接受等々)」を天皇の仕事としつつ、象徴としての「公的行為(国会開院式への出席、国民体育大会への出席、園遊会の主催、国内外への旅等々)」を認め、解釈の幅を持たせました。
このように象徴天皇制をあえて曖昧にしたまま、今日に至ったと言えそうです。
今回の天皇の退位は高齢が理由のように見えますが、天皇は前述の「公的行為」を象徴の仕事と位置付けているようですから、高齢によりこれが減るのが本意ではないのでしょう。
国民も象徴天皇制とは何かを考える時期にきているのではとのことでした。