プラド美術館展を愉しむ

日 時 平成30年7月10日(火)13時30分〜15時
 世界屈指の美の殿堂「プラド美術館」(スペイン・マドリード)
は、1819年に王立美術館として開設されました。
 7000点を超える絵画コレクションには、ゴヤ等のスペイン
画家の作品の他、ラファエロ(イタリア)やルーベンス(フラン
ドル)らの絵画も含まれています。
 今回の展覧会(兵庫県立美術館:6/13〜10/14)では、日本
ではまとまって見ることの難しいベラスケス(写真の銅像:
バックはプラド美術館)の作品が7点も展示されているとのことです。
 プラド美術館と言えば何と言ってもベラスケスで、何しろ同美術館にはベラスケスの部屋があり、門外不出のあの”ラス・メニーナス(女官たち)”がその中央に展示されています。
 今回来日した彼の作品の最初は、「モンタニュースの肖像」という彫刻家がフェリペⅡ世の粘土像を造っているところの絵で、タッカがフェリペⅡ世の騎馬像を制作する参考に描いたものと言われています。
 次にご紹介いただいた作品は、「メニッポス」という古代ギリシャの哲学者の肖像画で、メニッポスは奴隷の出身で、その後市民となって成功しますが、最期は自殺して生涯を終えた人だそうです。
 次は神話に出てくる「マルス」の肖像画で、マルスは軍神でヴィーナスの浮気相手としても知られていますが、この絵画は飾らないベラスケスらしいタッチで描かれています。
 その他、「東方三博士の礼拝」や「王太子カルロス騎馬像」等についても解説していただきました。