お遍路仲間の方より「花へんろ」という、
1980年代にやっていた早坂暁氏
(昨年末亡くなられました)作の
NHKテレビドラマを紹介して頂き、
先日BSプレミアムで放送されていた“総集編”を観、
更に先日新たに制作・放送された
「花へんろ特別編 『春子の人形』
〜脚本家・早坂暁がうつくしむ人〜」を観・・・
これまた感動、感動でした。。。(T0T)☆
【花へんろ特別編 『春子の人形』 ストーリー】
お遍路道に沿った商家の軒下に人形と一緒に
赤ん坊が置き去りにされていた。
この女の子は春子と名づけられ、少年・良介の
3歳違いの妹として育てられた。
やがて戦争が始まり、良介は海軍兵学校に入学。
兄にほのかな恋心を抱いていた春子は
兄に会うため広島の方へと向かうが、
翌8月6日、原子爆弾がさく裂する。
(早坂暁氏の実体験を元に制作されたものだそうです)
・・・という感じなんですが、何といいますか、
戦争の悲惨な描写では、人間とは
何と穢れた罪深き存在なんや!と嘆き悲しみ、
一種の絶望感を感じるのですが、その一方で、
良介と花子の純愛を通して、人間とは何と美しい、
愛に満ち満ちた【うつくしむ人】なんや!と、
その“振り幅”がハンパなく凄くて感動、感動でした。。。
過酷な境遇を一所懸命生きる・・・
弱い立場にあるけど勁き人達を“うつくしむ”
早坂暁氏の愛のドラマ・・・この年になって分かる、
奥深き世界だと感じております。
ドラマのネタバレ状態なのですが、
ドラマの最後に良介は母と一緒に、
春子を始めとする戦争で亡くなった人達の
供養のためにお遍路に出ます
(※戦後当時は歩き遍路しか方法はありません)。
「お遍路は死者に会える」春子にもう一度会いたいがために
良介はお遍路に出るのです。
5年程前、私の伯母が亡き伯父の供養の為に、
バスツアーで四国遍路に行ったそうです。
そのバスでは「88ヶ寺どこかのご本尊様が、
必ず供養したい・亡き人の顔をしている」
と言われてたそうです。
ですので伯母は一ヶ寺ずつ丹念にご本尊様を
観て行ったそうで、松山のあるお寺のご本尊さんのお顔が
伯父そっくりで「本当に会えたようで、嬉しかった!」と、
満面の笑みで私に報告してくれました。
ドラマの最後のシーンの砂浜で良介は
「春子はいつもここ(僕の胸・心の中)にいる)」
と分かったとのこと。。。
まさに春子との【同行二人】ですよね。。。
母は・・・
「逢いたいと思う人がいるということは素晴らしい。
その気持ちがあれば日本は大丈夫。
その気持ちが、人をたて直し、生きる力となり、心をよみがえらせる。」
この母の言葉が、現代の遍路道を歩む、
人生を歩む私たちにも相通ずるものがあり、
深い感銘を受けました。
現代でも四国遍路が多くの人達に愛されている理由が
とても良く分かりました。
時代は変わっても、生きる力・おかげさまの力を与え、
心を人生を新しく蘇らせるのが
四国遍路の根幹的役割なんだと思います。
帰らざる 人も歩けや 花へんろ
※この「花へんろ特別編 『春子の人形』」が
再放送されるそうです(^^)♪
是非ごらんください〜
2018年10月6日(土)午後3時5分〜 NHK総合テレビ
※広島県・新潟県・香川県は午後4時〜