深夜から朝方に降っていた雨も上がり、暑いくらいのお天気です。
地下鉄では冷房が入っています。

今日は、何回か書いている無料の話の続編です。

8月27日「無料の勝利」で行動経済学者ダン・アリエリーのチョコレートと無料の実験を紹介しました。

実は私も昨年、講演来場者にご協力いただき、無料について調べてみました。

今日は皆さんにも考えていただきたいと思います。

拙著『老前整理の極意』第3回 なぜものが増えるのか より

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「無料」は敵なし

 この無料の力について、果たして本当にそういえるだろうか。わたしもアンケートで質問をしてみました。

■ここにデパートの商品券があります。無料で1,000円分を受け取るのと、700円出して2,000円分を受け取るのと、どちらを選びますか。□にチェックをしてください。

□1,000円分の商品券を選ぶ

□2,000円分の商品券を選ぶ

さて、みなさんはどちらを選ばれたでしょうか。

アンケートの結果は、無料が54.2%、700円出してが45.8%でした。 

 どちらがお得かは冷静に考えてみれば、すぐわかりますね。

700円を出しても2,000円の商品券をもらえば、プラス1,300円。無料の1,000円の商品券はプラス1,000円です。

しかし半分以上の方が無料を選ばれました。チョコレートとは違いますが、これも無料の力といえるかもしれません。

 なぜこれほど「無料の力」が強いのか。

無料だと、お金を出さなくてすむこと。つまり本質的にお金を失うことを恐れているからです。

またお金を出して失敗すれば後悔がついてまわる。

しかし無料であれば、たとえ失敗してもどうせ無料だから損をするわけではない、と思えるからです。

こうしてついつい無料に引かれて必要でないもの、欲しくないものまで抱え込んでしまうのではないでしょうか。

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拙著のイラスト。イラストレーターは西村亜由美氏

皆さんはどちらの商品券を選びましたか。

デパートの商品券でなくて、アマゾンやネットショップの金券ならどうでしょう?

もしかしたら答えが違ってくるかもしれません。

商品券にしたのは、答えてくださる対象が50代以上だったからです。

無料の力は侮れないと思いませんか。