アンカリング効果とラーメンの関係 11月8日

大阪は今日も気温は24度まで上がるそうです。
とはいえ、立冬を過ぎても食欲の秋! 何といってもサンマがおいしい。
ここのところ、大分のカボスを絞り、大根おろしを添えて、口福の日々です。

そこで食べ物の話題が続きます。

NHKのBKワンダーランドについて書いた11月5日のブログに、壁にラーメンの絵が貼ってある写真をのせました。

このラーメンですが、まんぷくラーメンなのです。(写真は食堂への案内でした)

3日9時半より食券販売で、9時半に行くと、ずらーっと並んでました。

私は160番目くらいで、待っている間に写真の①11:05分の券はすぐ売り切れになりました。

私が食券を買う時には、⑤と⑥しかなく、⑥にしました。

これが食券と入館証。

NHKのどこでもだれでも入れるわけではないので、入館証が必要です。

集合時間に30人余りが1階に集まって、スタッフの誘導で15階の社員食堂へ。

窓からはこのように大阪城が見え、大阪の街を見渡せます。

景色はよいから、ラーメンはどうなった? という声が聞こえそうです。

これが「まんぷくラーメン」

近頃のラーメンはスープに凝ったり、麺はどうとか、いろいろこだわりがあり高級化しているようですが、これはいたってシンプルです。

味は、昔の屋台の夜鳴きそばのような感じ。(わかる人しかわからなくて申し訳ありません)

私は「まんぷく」のモデル安藤百福さんは稀有なイノベーターだと思っています。
だって、チキンラーメンやカップヌードルですよ。
今でこそ当たり前ですが、発売された時には衝撃!!でした。(古い話)
もちろん、池田のカップヌードルミュージアムにも行きました。

だからまんぷくラーメンに魅かれました。

食券販売の列に並びながら、こんなにたくさんの人が土曜の朝早くから並んでまで食べたいというのはなぜだろうと考えました。

まずテレビの朝ドラ放送で、2日間(11月3,4日)限りで、それも各日200名しか食べられないこと。
それもふだん一般人は入れないNHKの社員食堂で、です。
これがアンカーになって、並んでいるのかと思いました。(私もその一人だった)
アンカーは行動経済学のことばです。

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アンカリング効果とは、船が碇(碇・アンカー)を降ろすと、碇と船を結ぶとも綱の範囲しか動けないことからくる比喩で、最初に印象に残った数字や言葉が、のちの判断影響を及ぼすことを言う。

マッテオ・モッテルーニ『世界は感情で動く』紀伊国屋書店より

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皆さんの中にも、あの「まんぷく」のラーメンなら食べてみたいと思われた方があるでしょう。

そして2日間限り1日限定200名、NHKの食堂でますます食べてみたいと思う。

こんなチャンスは2度とない!! 私にとっては強力なアンカーです。

という次第で、これはアンカリング効果だと思いながら、列に並び、食券を求め、ご近所なので一度事務所に戻り仕事をして、13時にまたNHKへ行き、まんぷくラーメンにたどり着きました。

2日で400名の人がラーメンを食べ、それをSNSで写真を上げたり、友人、知人、ご近所の奥さま方に話して拡散しているでしょう。

私も良い体験をしました。

このアンカリング効果は他の場面、たとえば洋服を買いに行った時に、3万円の値札が赤線で消されて2万円になっていれば、3万円がアンカーとなって「安い」と感じ、先着3名とあればこれもアンカーとなって「買わねば」と思うのです。

このようなアンカリング効果により衝動買いをしてタンスの肥やしを増やすことも多い
でしょう。

「無料」にも弱いけれど、先着○名とか、あと3つとか、3万円が2万円とか、アンカーによって、買わねばとか、欲しいとか、食べたい、と思うのです。
これは私たちがロボットでなく、人間だからでしょうね。