継体天皇ととりまく女たち

日 時 平成30年11月15日(木)13時30分〜15時
 応神天皇の5代孫という遠い系譜の持主である越前のオホド王
ですが、なぜか507年に大王(天皇)に即位しています。
 これが後の継体天皇ですが、なにしろ謎の多い人物で、年齢
不詳・生没年不詳です。(享年は日本書紀:82才、古事記:43才
となっている。)
 この謎多き天皇について彼をとりまく女性達との関係で、その背景
を探ってみようとするセミナーでした。<写真は太田茶臼山古墳>
 まず継体天皇の母ですが、父の彦主人王(近江国)が越前の振媛を妃として迎え、オホド王が生まれましたが、父が早く亡くなったので振媛は故郷に帰って彼を育てます。
 大和では第25代武烈天皇が亡くなりましたが後継者がいなかったので、大伴金村が越前まで応神天皇の5代孫であるオホド王を迎えにいって即位させました。
 この時彼はすでに目子媛(第27代安閑天皇、第28代宣化天皇の母)他、妃が数人いましたが、武烈天皇の妹・手白香皇女を皇后に迎え、後の第29代欽明天皇が生まれています。
 継体天皇をとりまく女性(妃)は、日本書紀と古事記で異なりますが、前述の手白香皇女・目子媛の他に、広媛・関媛・倭媛等々(日本書紀:9名、古事記:7名)いましたが、そのほとんどが越前・近江・尾張等の出身者で、これらの地域が継体天皇の後ろ盾となっています。
 上記は考古学的には九州〜朝鮮半島まで繋がっており、新しいタイプの指導者とも言える由。