阪急箕面駅から徒歩5分のスーパー「サンディ」の東側に、きれいな“菜の花畑”が出現♪
「すばらしい!」と、早速、栽培する農家の上田さんに直撃インタビュー。
でも、それほど万々歳のお話ではないよう・・。
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Q:早咲きの“菜の花”ですね!
A(上田さん):種類は、「(京都)伏見 寒咲花菜(かんざきはなな)」で、花用です。
食べるには、苦すぎます。
Q:お花として、出荷されてますか?
A:いいえ。
Q:すると、観賞用ですか。
では、かつての春の田園風景の再現とか・・“夢”がおありなのですか?
行政からの「景観作物」としての助成は?
A:(それほどの思いではなく)とにかく道行く人に「きれい」と思っていただければ、私にとっては成功です。
助成はちょびっとで、受けてませんね。
(農業経営面でみると)この畑には税金(固定資産税)がそれなりにかかってるので、収益も上がらず、持ち出し(赤字)状態ですよ。
あえて言うなら、税金の減免をお願いしたいくらいです。
Q:では、箕面でも取り組まれている菜種油をエコ燃料にする「菜の花プロジェクト」が目的ですか??
A:まったく 関係ありません。
あれは菜種油採取用の品種で、この品種では油はとれません。
それに油をとるまで実を熟すと、枯れ草のようになり風景として美しくないので、やってないのです。
Q:う〜ん・・、何か事情がありそうですね?
A:実は、あの場所はドロボーが多発し、まともな収量が望めないのです。
本来なら、収益性のある“野菜”を育てるのが筋ですが・・。
でも、畑を放置するのも百姓の私にとって芸がないので、観賞用の花菜などを撒(ま)いてます。
Q:へえ〜!!、野菜ドロボー・・ですか。
A:(街中で)人目があるのに(罪の意識が薄く、野菜を平気で)取って行きます。
(観賞用として)“菜の花”を植えても、(目の前で)おばあさんが取ったので注意すると、「仏さんのお花にしたい・・」と言われました。
Q:「農作物をとってはダメ」とのモラルが、薄い人がいるんですねえ〜。
畑には垣根がないので、抑制がきかないのかも・・。
Q:美しいお花の裏にある農家さんのご苦労が、よく分かりました。
A:若いお母さんが小さなお子さんに、「菜の花がきれいね」といっているのを聞くととてもうれしいです。
小さい時から親などに「きれい」と言われてないと、「きれい」とは思えなくなります。
「きれい」と思える感覚(心の広さ=やさしさ)は、子供の頃の「きれい」を見てきた量に左右されると思います。
【インタビューを終えて・・】
都会と農村の共存=箕面市の特色ですが、農家側の美しい田園風景をとの心づかいの大切さとともに、市民側では「農作物への接し方」「新たなモラル」の普及などが求められてるのでしょう。
※ この“菜の花畑”の横を流れる水路には、シーズンになると蛍が飛ぶといいます。
ここは、まさに“潤いのほっとスポット”ですね。
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