今回は「8050 (はちまるごうまる) 問題」です
「8020運動」のことではありません
「8020運動」は「歯」を80歳で20本残すという運動です
「8050問題」は、ひきこもりが長期化し親子共に
高齢化する中で親が80歳代・子どもが50歳代の
家族が社会から孤立し生活困窮する問題のことです
3回講座のうち1回目は欠席、2・3回は出席しました
1回目の講師はこのひきこもりを福祉や教育・精神ではなく
人権として取り上げてくれたことがうれしかったという感想を
述べられたそうです
親亡き後の葬式をしなかったり、出せなかったり
また死亡したことを隠して親の年金で生活する人
も多いのも事実です
長年、引きこもっている人は収入がありません
親が生きている間は年金でなんとか生活ができますが
親亡き後はたちまち収入源はなくなります
ましてや人中に出て行き働く場はないのですから
福祉をうたう市役所すら気づかない福祉のハザマに
落ち込んだ人を誰がみつけて人並みの生活ができるように
手助けするのかが一番問われているところなのでは
そういうハザマに落ち込む前に、地域の人からの
いろんな情報を基に丁寧な対応と根気強い意思で
ひきこもりから脱出させようと取り組んでいる方々がおられます
みんな好きでひきこりになっているわけではありません
何らかの原因があり、それが引き金となって
長年のひきこもりになってしまったという方々が多いのです
宝塚市在住でひきこもっている方の家族の方が
いろんなことを模索し多くの方の協力やがんばりで
いろんな所でひきこもっていた方々が社会参加しやすい
講座を組んだり、交流の居場所作りを提供されたりと
奮闘されています
また、豊中市社会福祉協議会の職員さんが民生委員や
市役所などと連携しつつ、ひきこもりの方々を訪問し
社会復帰させようと努力されている話も聴きました
みなさん、それぞれにきめ細かいケアをされています
「8050」のあとには「7040」という問題が控えています
他人事ではない身近な問題として考えなければいけないことですね
ひきこもりは限られた人だけがなるのではありません
いじめや人間関係など、いつどこでどんなことが原因で
ひきこもってしまうかもわからないのが現状です
今、個人情報という壁がこれらの問題を
より深刻化しているともいわれます
情報を得ること自体難しく、直接訪問しても中々会うことを
拒否されることが多いそうです
確かに個人情報は守られなければいけないものですが
死と隣り合わせになってしまっては意味のないものです
また今はネット活用でのやりとりもしているそうで
これなら両者が情報交換しながら社会参加を
促すこともできるとも話されていました
50歳代のひきこもりの方がもっと高齢者になった時
一体どうなっているのでしょうか
親はすでに亡くなり、ますますの生活困窮を
強いられているかもしれません
こういう事がないように、またならないように
社会全体で見守っていく必要があるのではないでしょうか
そのためには、縦割りではなく行政や団体、民間など
横に連携しながら支援する仕組みを早急に考えてほしいものです
もうすでに考えているのなら、一日も早く実現できますように!!