1.はじめに
世界経済フォーラムが発表している最新の「ジェンダーギャップ指数」において、我が国は153カ国中121位、先進国でも最低水準という結果となっています。このような結果となっているのは、女性議員比率の低さに代表される政治分野の取組の遅れと、いわゆる管理職の女性比率の低さに代表される経済分野の取組の遅れが主な要因です。
令和2年12月25日に閣議決定された「第5次男女共同参画基本計画〜すべての女性が輝く令和の社会へ〜」(以下「5次計画」という。)は、こうした危機感の下、策定しました。
2.5次計画の特徴
5次計画の特徴として、次の3点が挙げられます。
新型コロナウイルス感染症の拡大の影響に関する視点を盛り込んだことです。新型コロナウイルス感染症は、DVや性暴力、雇用などの面において、女性により大きな影響を与えています。一方で、これを契機にオンラインの活用が広まるなど、働き方・暮らし方に新たな可能性ももたらしています。こうした問題意識を踏まえた記載を盛り込んでいます。
これまで男女共同参画に深く関わってこられた方々だけでなく、より多くの幅広い方々に読んでいただき、男女共同参画の裾野を広げられるよう、分かりやすい文言や表現にするよう努めたことです。また、総論に当たる第1部を、データ等を多数引用しながら充実させるとともに、第2部の各分野における「基本認識」の記述を厚くし、基本計画の考え方をより理解していただきやすくなるよう工夫しています。
計画の策定プロセスそれ自体です。今回、若者たちの意見を含め、パフリックコメントでは約5600件、オンラインで2回開催した公聴会では約550件と、第4次男女共同参画基本計画の際の約1.6倍の御意見をいただきましたが、これらの御意見を可能な限り反映するよう努めています。
例えば、若者から非常に多くの意見が寄せられた、「就活セクハラの防止」について、内容を充実させるとともに、処方箋なしに緊急避妊薬を適切に利用できるよう検討することを新たに盛り込んでいます。「共同参画」2021年2月号より抜粋
1.第5次男女共同参画基本計画(説明資料) [PDF形式:928KB]
https://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2020/202102/202102_02.html