日 時 平成24年3月24日(土)
場 所 芦屋公民館
講 師 芝垣哲夫氏(アメリカン大学客員教授)
古代ギリシャ人で、世界一の哲学者と言われたソクラテスの
動言についてご教示いただきました。
ソクラテスは恍惚状態に陥るクセがあり、容貌怪奇で最期は
毒を飲んで自殺したとも伝えられています。
ソクラテスの1日は、まず午前中は大学で教鞭をとり、午後は
帰宅して食事・入浴後、エーゲ海が一望出来るアクロポリスの丘を散歩するのが日課だったそうです。
このようにゆったりと過ごす人のことを、ギリシャ語ではscholar(スカラー;ひまな人)と呼ばれていましたが、これが転じてこの言葉は今では「学者」の意味に使われているとのことです。
またソクラテスの妻は、トルストイやモーツアルトの妻と併せて「世界三大悪妻」に挙げられています。
ある時弟子のひとりがそのような状況を見て、結婚観について質問したところ、ソクラテスは「結婚をしても、結婚をしなくても、いづれ後悔するものだ。」と答えています。
哲学者として全うする人生に大切なことは、「真・善・美」であると弟子のプラトンの「饗宴」に紹介されていますが、これは「美しくてもそれが真実でなければならないし、それが真実であっても正しくなければならない。」ということのようです。
そして死については、「肉体の欲望から解放されることである。」と結んでいます。