型の制限効果

型は制限を設けている
これは実戦には適さない場合が多い
古武道の型はその例が多く見られ
すぐにこれは実戦に使えないと省かないことにしている
自身の技量がその型に達していない場合があるため

よって
自身の理解により取捨選択するのは考えず
型をまず覚えておくこと

型は
即実戦に使うことよりも
習得すべき目的があり制限をかけている場合がある
型の習得が上達と同期している

例えば

型)剣の前後振り
制限)肘を伸ばしたまま、手首を返さない
効果)下半身の半身動作にて剣の上げ下ろしできるように
無い場合)剣をただ振っていると半身動作に意識がいかないため手振りから脱せない

型)前屈
制限)腕、胸、腰、大腿骨、足首を剛体
効果)前屈の範囲が拡がり柔軟性上がる、身体意識の拡張
無い場合)前屈することに気がとられ、身体の各部の動作をうまく行えず、柔軟性が上がらない

制限をかけてくることで見えてくるものが変わる
型は形の制限であり
優れた型にはそのような仕掛けがある

制限がないことが自由で良いと考えるが
制限を設けることで逆に拡がることもある
型稽古とはそういうことを狙っているのではないのか

その優れた型は古流がほとんどで
近代の型は実践的味付けが強く感じる

古武道の型は
現代の身体操作と大きく異なる
現代の常識で解釈すると
その型を行う意味、目的・意図・課題を見失っていることが多々ある

私の合気道での目的は
・型を整備し習得すべき順序をつけること
・剛柔流それぞれの稽古方法の整備・確立
となりつつある