『まちなみパネル展』が、箕面市立メイプルホールで始まりました。(【写真】.。4/11(水)まで、但し4/9(月)は休み)
特に、今年は“緑視率(りょくしりつ)”を取り上げています。
主催は箕面の街の景観をテーマにしている市民組織「みのお市民まちなみ会議」(会長・今枝さん)で、今年で16回目です。
街に「緑」が多いと、市民の感じる「潤い」「安らぎ」「さわやか」がアップするといいます。
街の「緑」の多少は、今までは“鳥の目”で(実際は飛行機から撮影した写真を使って)地表をおおう「緑」の比率を示す“緑被率(りょくひりつ)”が一般的・・。
これに対し、“人の目”で見た「緑」の多少を示すのが“緑視率”で、全国的にも広がりをみせているといいます。(右の【イラスト】)
まあ文字通り「市民目線」で、「緑」を評価しようという動きといえそう・・・。
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“緑視率”を調べるには、まず街角の写真を撮ります(【写真・上】。写真は次のものを含め「パネル展」のパネルから)。
次に、この写真の上に縦横に細かく線を引き、碁盤の目(メッシュ)を作ります(【写真・下】=部分を拡大)。
そして、樹木などの「緑」の部分の目の数を数えます。
写真全体の目の数は4,800個で、そのうち1,151個が「緑」の部分でした。
「緑」の目の比率=“緑視率”は、24%です。
「“緑視率”が25%を超えると、人は《緑が多い》と感じるそうです(「パネル展」の説明)。
この写真は、ちょうど境目の24%です。
いかがですが・・・?
「パネル展」では、こうした“緑視率”を計算した箕面の風景写真がたくさん展示されていて、皆さん熱心に質問していました。【写真=“緑視率”のパネルの前で・・】
でも、お気づきでしょうか?
実は街角で斜めから撮ることが多い写真のアングルや「緑」との遠近などで、この“緑視率”は大きく変わります。
この不安定さを補うには、たくさんの写真を撮って平均するなどの工夫が必要になります。作業は、パソコンを使うと効率的にできますが・・。
「ある街角を定点と決め、そこでの年々の変化を追跡する場合には(写真枚数が少なくても)有効」「道路側から見た家の正面の“緑視率”は、ハッキリ計算できる」といいます(今枝さん)。
すでに、大阪の松原市では、こうした“緑視率”を生かして、都市計画面で新築家屋の建ぺい率(敷地に占める建物が立つ面積の比率)などをコントロールすることが始まっているそうです(パネル説明から)。
「まちなみ会議」では、「さらに検討を重ねていく」そうです。
いずれにしても、“緑視率”を調べるにはたくさんの人手が必要で、市民パワーを生かした市民組織らしい取組でしょう。
さらに、美しい箕面づくりに欠かせない「緑」の“科学化”へ踏み出すものと期待されます。
なお、「パネル展」では、その他に「まちなみ会議」による箕面などの街なみを見て歩くタウンウオッチング.の様子なども紹介されています。
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