日 時 平成24年4月28日(土)
場 所 関西学院大学
講 師 八木康夫氏(関西学院大学教授)
人は建築に何を求めるのでしょう。
主にはまず住むための建物ということになるのでしょうが、
昨今の不動産の折込チラシを見ていますと、駅近・バリア
フリー・ユニバーサルデザイン・・・等を訴求しています。
本当にこれだけで良いのでしょうか。
確かに使用目的に役立つことはもちろんですが、その他に人間の喜びや希望が与えられるものが付加されてしかるべきで、それが建築空間の意匠(デザイン)に求められていると思われます。
建築とは空間を秩序付けることであり、人間は空間によって秩序付けられるということだとか。
また建築空間とは、単に構築物を建設することだけではなく、私達が生き生きと生活することが出来る場所を造り出すことも含まれます。
20世紀を代表する建築家ルイス・カーンは「建築家は構造体(壁・柱・屋根等)を造るが、それが光を受け、その先が空間を造る。すなわちそのような光を与えるように構造体をつくるのが建築の仕事だ。」と述べています。
設計にあたっては、古来の風水や家相さらに黄金比(1:1.618)にも配慮しながら「強・用・美+見えない力」が保たれることを重視したいと締めくくられました。(写真は黄金比で建築されたノートルダム大聖堂。)