“緑視率”〜箕面でも話題に・・・ まちなみ会議がパネル展

街の緑の量を表す“緑視率(りょくしりつ)”が、箕面でも話題になってます。

★ 「産経」が大きく報道 ★
 5/22付「産経」が、“緑視率”について大きく掲載(おおさか版/【写真】)。

 同記事によると、大阪府がヒートアイランド(コンクリート化等による都市の温度上昇)現象を和らげるなどを目的に沿道等を「『みどりの風 促進区域』に指定」し、そこで基準の25%以上の“緑視率(=樹木比率)”などを満たした建物の建ぺい率等の規制を緩和するシステムを昨年度に設け、今年度はこれを池田市などに広げました。

“緑視率”とは、人の視野に占める樹木などの「緑の面積」の比率です。
 今までは、空から「鳥の目」で見下ろした地表の「緑の面積」の比率=“緑被率(りょくひりつ)”がフツーでした。

 いわば、「鳥の目」から「人の目」への転換です。
※ 右の【イラスト】参照。

こうした中、箕面では市民組織「みのお市民まちなみ会議」が昨年から“緑視率”を研究し、その中間発表をこの4月に市内のメイプルホールで開いた「パネル展」で発表しました。
 これには、多くの市民とともに、箕面市長の倉田哲郎さんも訪れ関心を示したそうです。

 この「パネル展」が、5/24から市中部の市民活動センターでも開かれています(5/31まで)
 【写真】“緑視率”を主なテーマの一つにしたまちなみ会議の「パネル展」(みのお市民活動センターで)

「パネル展」では市内各地の“緑視率”を調べた結果が写真などで展示され、参加者による「好感度投票」が行われてました。

 例えば、箕面川の「紅葉橋(桜ヶ丘)」の風景は、“緑視率”38.6%で好感度を示す赤丸シールがたくさんでした(【写真】)。

では、この新指標の「“緑視率”への箕面市の考えは?」ということで、市役所に聞きました。
 担当の人は「市ではまちづくりや景観に関する独自条例を定めたり、街の緑花への助成制度を設けるなど、街のみどりにかなり取り組んできている。“緑視率”についても情報を集めており、関心を持っている」とのことでした。

《解 説》 箕面での“緑視率”の視点は? 
 具体には、箕面市では住宅などの建築・開発に際して他市には必ずしもない緑地面積を最低10%〜最大35%(大規模マンションなど)を取るなどの基準があり、またニュータウン地区全体にわたって敷き際(宅地の沿道側)に50cm幅で植栽を施す協定(彩都地区)を結んだりしたりしてます。
 また箕面市は、市街化調整区域では、原則として農地を残す方針を打ち出してます。
 このようにみどり&景観面で他市に先行する箕面市で、“緑視率”を活用するとすればどういう視点か、箕面らしい“緑視率”導入のし方はどうかが課題でしょう。

 なお、今回の府の“緑視率”活用はヒートアイランド対策などの視点で、池田市を南北に貫く都市化の進んだ国道176号とその沿道が対象になりました(箕面市を通る国道171号は対象にならず)。

 いずれにせよ、「まちなみ会議」の“緑視率”研究は、市民による意欲的な取組でその成果が期待されてます。