5月26日、奈良市にある吉田病院主催で、スリーA方式認知症予防ゲームのリーダー養成講座5回シリーズ第1回が始まりました。お招きを受け、今日から5回講師として通います。
受講生は、地域の民生委員さんやボランティア活動をしておられる方たち、病院のデイケア担当職員、作業療法士さんたち、次回からは地域包括支援センターの職員さんも参加予定です。
これは画期的な養成講座です。なぜなら、今まではスリーAの予防ゲームは医療関係の方となかなか接点がもてませんでした。病院主催でスリーA方式の予防ゲームリーダー養成講座ができるなど、夢の実現の一つです。
大きな1歩となる記念日でした。
医療機関との“つなぎ”を果たして下さったのは、一昨年5月に宇治市内で行った厚生労働省山崎史郎氏の講演会を聞きに来て下さった病院職員のデイケアご担当の作業療法士さんです。その方が、山崎氏も推奨されるスリーAとは、ということから関心をもたれ、宇治での予防ゲームリーダー養成青い鳥講座に、奈良から5回皆勤され、職場の同僚をも誘われて、熱心に学んでくださいました。病院内で行われていたデイケアで殆ど毎日、スリーA方式認知症予防ゲームを実践しておられました。このような実践の中、リーダー養成講座を企画され、病院の主催ということが実現したのです。
病院でのデイケアですから、対象は発病している方、しかもレベルがまちまちの方々です。予防、引き戻し教室としては条件がよほど厳しいと思います。
「ルール違反を厳しく指摘される方に対処する方法は」
などの質問も出ました。
この質問には韓国ソウル市でのスリーA教室の模様を撮影したビデオがあることを紹介しました。その中に「シーツ玉入れ」でルール違反に抗議していた高齢女性の行動が記録されています。この方が、教室の回を重ねるにしたがって優しく変り、
「このゲームは勝ってもよし、負けてもよしなんですね」
と言うようになられたと報告されていることをお伝えしました。これで少しは得心して頂けたと思います。韓国式優しさのシャワーの逆輸入第1号というわけです。
この話は本当に説得力のある教室運営の模範的参考材料です。国境や言葉の違いは何も関わりがありません。
吉田病院のデイケアでは、かなり認知症が進んだ方でも、スリーAの脳活性化ゲームのあとは、いろんな言葉が豊かに出るようになられて、脳の活性化を実感していると話してくださいました。感動的な嬉しい報告ではありませんか。
スリーA方式を喜んでもらって、本当に嬉しい記念日となりました。 (高林実結樹)