幸せの国の文化

日 時 平成24年6月12日(火)
場 所 伊丹中央公民館
講 師 栗田靖之氏(民族学博物館名誉教授)
 国民総幸福(GNH)が97%で、昨年国王夫妻が来日して
脚光をあびたブータンについてお話を伺ってきました。
 ブータンはインドの北東に位置し、北は中国(人口13億人)
南はインド(人口12億人)という大国に囲まれた人口70万人
(福井県とほぼ同じ)の国で、面積は九州の1.1倍の広さです
 主産業は、農業・牧畜・観光等々で、北部は標高7000mの高山、中央部は標高2500m前後の丘陵と谷間、そして南部は標高200mの山麓と平野です。
 簡単に歴史を記しますと、(1650年)西・中央・東の統一、(1773年)第1次ブータン戦争、(1841年)第2次ブータン戦争、(1907年)初代国王の即位、(1971年)国連加盟、(1996年)日本と国交樹立・・・です。
 ブータンは決して近代化を急がず、その指針は、①国土の60%以上を森林として保護する、②古来の文化を守る、③国民総幸福(GNH)を追求する・・・等々で、今では教育と医療は全て無償であって、かつ世界で唯一の禁煙国でもあるそうです。
 また国王をはじめ政府の要職は65才を定年とし、王位継承は一応長子相続・男子優先ですが、女性の継承も認められているとか。
 これからのブータンが目指すものは、若き国王の指導による民主化である由です。