日 時 平成24年6月14日(木)
場 所 宝塚医療会館
講 師 向原 徹氏(神戸大学准教授)
日本では死因の第1位は「がん」で、2人に1人が「がん」に
かかり、3人に1人が「がん」で死亡しています。
また74才までに「がん」にかかる確率は44%で、74才ま
でに「がん」で死亡する確率は21%だそうです。
このような状況を反映して「腫瘍内科」なるものが増加傾向
にある由にて、これはたとえば呼吸器科ですと、医師は肺がんの他に肺炎や気管支喘息等も診ますが、肺がんは腫瘍であり、肺炎は感染症であり、気管支喘息はアレルギーと原因が異なるため、死因第1位の「がん」に特化して対応しようとする動きの表れのようです。
このように腫瘍内科医は、がん薬物療法専門医としてがん治療にあたるわけですが、その療法は①殺細胞性化学療法(抗がん剤を使用する。)、②ホルモン療法(比較的副作用が軽い。)、③分子標的薬(腫瘍の増殖を抑制する。)等です。
化学療法の目的は、もちろん「がん」を治すことがメインですが、手術が出来ない「進行がん」に対しては症状の緩和と延命を行います。
がん医療は、今までは患者を中心に医師と看護士が事に当っていましたが、今ではこの他に薬剤師・ソーシャルワーカー・栄養士・臨床心理士等も加わったチームで行っているとのことでした。