おしっこのなやみ

日 時 平成24年6月28日(木)
場 所 宝塚医療会館
講 師 嶋津良一氏(宝塚医師会)
 「トイレが近い」ことを「歳のせい」とあきらめている高齢者
は多いと思われます。
 たとえば、夜に何度もトイレに起きる・仕事中や会議中、
家事や電話中にトイレに行きたくなる・尿がもれて恥ずかし
い思いをした・トイレが気になって旅行が楽しめない・長時間
の外出を避けている・・・等々があるかと思いますが、これらは病気の可能性も否定できません。
 それは「過活動膀胱」という症状で、具体的には「尿意切迫感(突然トイレに行きたくなり、がまんが難しい)」「昼間頻尿(日中8回以上トイレに行く)」「夜間頻尿(夜中におしっこのために起きる)」「切迫性尿失禁(トイレまでがまんできず、もれてしまう)」等々がみられます。
 これらは膀胱が異常な働きをすることで起こるのですが、ほとんどの場合、薬による治療で改善するそうですので、あきらめずに早目に医師に相談しましょう。
 これ以外にも男性の場合は「前立腺肥大症」や「前立腺がん」もあり、前者は薬の投与(不十分な場合は手術も)で治療し、後者は血液検査(PSA検査)で発見が可能です。
 また女性に多いのが「腹圧性尿失禁」で、これは咳やくしゃみをする・重い物を持ち上げる等の時に尿もれを起こす症状で、薬を使用したり手術による治療方法もある由でした。