漢王朝の成立

日 時 平成24年7月9日(月)
場 所 園田学園女子大学
講 師 桐藤 薫氏(園田学園女子大学講師)
 秦の滅亡から漢王朝の成立までを解説していただきました。
 前221年に天下統一の事業を成し遂げた秦でしたが、始皇
帝が亡くなると地方において反乱が起こり、その反乱勢力の
うち大勢力に発展したのが「項羽集団」と「劉邦集団」でした。
 項羽は、代々楚の将軍の地位にあった名族で、楚国の回復
を計るため旗揚げいたしました。
 彼は人並みはずれた勇士で、戦争にも強い人でしたが、やや独善的なところもあり、君主としては能力に欠ける存在でした。
 一方 劉邦は貧しい農民の子として生まれ、粗雑で下品な男でしたが、多くの人を引き付ける魅力を持っていました。
 両者は協力して秦を打倒し、覇王となった項羽は劉邦を十八王のひとりとして漢王に封じました。
 しかし項羽が名目的な帝であった義帝を殺害するにおよび、劉邦は項羽討伐の名目を得ます。
 武力では項羽が優勢でしたが、劉邦には優秀なブレーンが多く居て、兵員の確保や食糧の補給がスムーズで徐々に戦果をあげて、ついに逆転勝利を治めます。
 これが、後の「漢の高祖」というわけです。