学校で子どもたちが自殺する現実に!

大津の中学生がいじめ苦に自分を自死に追い込んだ事件。
フリースクールを22年やってきて、これまで7〜8人の息子や娘さんが自殺した親御さんに会いました。
2人の子どもは遺書を残していて、

一人の子は「私が死ぬから、もういじめはやめて」と
もうひとりは「ごめんなさいお母さん、教室に入れないなんて生きてる意味がありません」と
書かれていました。

子どもたちにとって「学校がすべて」ということがわかります。不登校なんていう選択肢は皆無に近いのです。
学校に行けないなら、死ぬしかないとインプットされている真面目なタイプの子どもたちが、追いつめられ、
自ら死を選ぶことになります。

いろんな解説者や教育者がTVでコメントしていましたが、
学校を変えよう、閉鎖性を改善し、師弟関係を見直そうとか、教育員会が自己保身的で腐ってるとか
そんなことは20年前から言われ続けています。そんな腐った教育行政や学校に頼り切ってきた市民はどう?
原発に対する安全神話にまんまとはめられてきた国民の責任と同様、こんな教育行政にまかせっきりで、
あずけっぱなしで来た市民の責任も重いと思います。

どの教師も校長も教育委員もコメンテーターもそろって、学校内でこの事件を解決しようとしています。
それが問題なのです。

企業が倒産したら、外部から破産管財人が送りこまれ、公正な処理が実行されます。
ところが学校では、事件を起こした当事者である学校が、アンケートを取り、保護者会を開催し、その結果
だれも自分の首はしめたくないですから、隠蔽や証拠隠滅が起きているのです。

じゃあ、どうするか?
学校外に被害者を一刻も早く避難させるべきなのです。
自殺はいつも学校が事件処理に追われ、加害者さがしをしている最中に起きています。
事件の解決処理中は、被害者を自宅にとどめるか、フリースクールなど外部の施設に隔離させる、
それが大事なのです。

めずらしくある討論会で、竹中平蔵さんが「学校に行かなくていい制度をつくるべきだ」と主張されていました。同席した教育者はそれには何の反応も示しませんでしたが、ボクは同感と思いました。いやこれまでボクが考えてきたことを代弁してくれていると思ったのです。
つまりいじめ(犯罪)が起こり、被害者から訴えがあったら、第3者機関(オンブズマンなど)に事情を話し、生徒は外部のフリースクールなどの施設に託し、生徒を学校から遠ざけるというか、学校が本人と家族に「休んでください」と依頼することです。もちろん経済的な負担も行政がもちます。(バウチャー制度)。しかし、教育者は「とんでもない」と思うかもしれませんね。では他になにか改善策があるのですかとたずねたい。
そして、本人が休んでいる間に、外部委員も交えて、徹底的に調査を行い、犯罪の防止に教師が本気で取り組むようにすべきなのです。被害生徒は公欠としてあつかわれます。

またつい最近、貝塚市の中学生は自殺直前のメールに「もっと生きたかった」と書いていたようです。
こんなコトバは、70歳、80歳の高齢者が言う言葉です。どうかまだ15歳にもならないあどけない子どもたちに、こんなコトバを言わせないために、教育者まかせにぜず、大人はなにをすべきかよく考えてほしい。