ひょうご講座 「福島原発事故とは何だったのか Ⅰ」

平成:24年9月20日 (木) 午後の部で実施
場所:兵庫県民会館
講師:甲南大学理工学部教授 山本 常夏
 世界の原発はすべて、深層防護になっています。(すべて安全
側に転ぶ設計)「安全神話」貞観地震の新たな研究や、最近の
地震データにより、東京電力は最高で15、7Mの津波が襲うのは、
2008年には認識していました。 しかし、絶対的に安全なものを、
さらに安全にするには、(本当は安全では無いのか)という誤解を
招くという意識があり、公表を控えました。
 「反対運動」危険や恐れより、原子力政策に対する怒りが先行。(しかし、建築物は何でも反対と言われれば、黙って築造するしか方法はありません)
 「保守化」初期は技術開発があり、安全対策も充実していきますが、完成後はそのまま維持することに主眼が置かれ、保守的にならざるを得ない。 原発は米国仕様なので、輸入して取り付けるしかない。 かつ、一旦完成すると良い方向への改修はより困難になる。
 原発本体は(米国GE社)から輸入し、浄化設備は(米国キュリオン社)と(フランスアレヴァ社)と日立、東芝の四社で行っています。また青森県の六ヵ所村の浄化設備は、アレヴァ社の技術を使っています。
 「ベント」についても、非常時に本当に有効かどうかのテストを行えば良かったと思います。
 何でも反対と言われれば、完成時にベントのテストすら不可能です。