日本食文化の世界無形遺産登録に向けた検討会

我が国には、多様で豊富な旬の食材や食品、栄養バランスの取れた食事構成、食事と年中行事・人生儀礼との密接な結びつきなどといった特徴を持つ素晴らしい食文化があり、諸外国からも高い評価を受けています。

一方で、世界では自国の食に関する分野をユネスコの無形文化遺産として登録する動きがあり、フランス美食術、地中海料理、メキシコ、トルコの伝統料理が社会的慣習としてすでに登録されております。

日本の食文化については、世界的に見ても特徴的であり、これが無形文化遺産と認められることは世界の文化的多様性を豊かにすることともなり、非常に大きな意義を持ちます。

このようなことから、我が国においても日本食文化の無形文化遺産登録を目指し調査・検討を重ね、本年3月にユネスコへ登録の提案を行いました。

今後は、ユネスコの検討・審査を経て、最短で平成25年秋に可否が決定される予定です。

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[決定の理由]

1.和食(日本食文化)は、四季や地理的な多様性による「新鮮で多様な食材の使用」、
「自然の美しさを表した盛りつけ」などといった特色を有しており、日本人が基礎と
している「自然の尊重」という精神に則り、正月や田植え、収穫祭のような年中行事
と密接に関係し、家族や地域コミュニティのメンバーとの結びつきを強めるという社
会的慣習であり、日本食文化を保護し、価値を高め、子どもや孫の世代に伝えること
は、広く国民の支持を得ている(「日本食文化の世界無形遺産登録に向けた検討会」ア
ンケート調査結果))。

また、東日本大震災による原発事故により風評被害を受けている日本食に対する信
頼を回復するとともに、日本全体に関わるものである、和食(日本食文化)を、日本
全体の震災からの復興のシンボルとして世界に向けてアピールするために、早急にユ
ネスコに申請する必要がある。

こうした考え方に基づき、平成24年3月には「和食;日本人の伝統的な食文化」
をユネスコに提案しているが、今後、提案の趣旨を早期に実現するためにも、ユネス
コにおいて、できる限り早期に審査されることが望まれる。

2.平成23年12月24日に閣議決定された「日本再生の基本戦略」において「我が
国が誇るべき食文化について、理解の促進とその魅力向上を図り、日本文化の発信に
つなげるため、ユネスコ無形文化遺産への登録を推進する。」とされている。

さらに、
平成24年7月31日に閣議決定された「日本再生戦略」においても、「日本食文化の
無形文化遺産登録を推進する。」とされている。

[今後の日程について]

平成25年10月 補助機関による勧告
平成25年11月 第8回政府間委員会において審査
(ユネスコ事務局によれば、2013年の審査における処理可能件数は概ね60件であ
り、まずは提案している全ての国(51カ国)について、各国1件審査し、その後、優
先順位(緊急保護の提案、未記載の国による提案、複数国による提案、少数記載国による提案の順)に基づき、審査する予定。)

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写真は在る割烹料亭の懐石料理の八寸です。お酒をすすめるための肴です。
山海のの味覚が盛り合わせになり、盛りつけなどにも趣向を凝らした美しいひと皿になります。

和食がこの度世界文化遺産の運びになりますので懐石のことも基本を把握したいですね。

懐石料理は茶懐石や、江戸時代に西洋から入ったコース料理の影響得お受け、1品ずつ供されます。

品数や順番はそれぞれの献立やお店によって異なりますが、お酒を楽しみながらいただく八寸や先付けが前菜,一汁三菜がメインです。

それからご飯と汁物、デザートという流れですね。お料理は季節感が織り込まれた食材や器による演出が見所です。