バウチャーに関連して.
実は修士論文のテーマがいわゆるバウチャー(他にいろいろ名称があった).
個人的には,
(1) 教育(義務教育+大学院まで)費を個人にバウチャーとして支給するタイプ.
これは大賛成.中学までは定額,高校からは定期的に行う学力テストの結果に応じて,支給額を段階付ければよい.専門分野に応じて増額してもよいし.親の経済力に大学進学が左右されるのは,先進国じゃない(福祉国家派なんで).
(2) 失業対策・職業訓練
これも大賛成.シンプルに失業者に100万円くらいの再就職訓練・支援に使えるバウチャーを配ればよい.英国みたいに,住居付の就職するまで支援サービスが生まれる.とりあえず働きたい気持ちが強い失業者は救えるはず.他は長い挑戦になるだろうけど...
(3) 塾とか
これは反対なんだ.正直なところ.民間の寄附を原資にというのは賛成.現実的に合理的だし.ただ,税金使ってというのは違和感が強い.
(4) 社会保障全般へ
修士論文のテーマがこれ.年金受給額を上限&生活保護額を下限に,社会保障バウチャーにして,年金の支給限度額を13万くらいにすればよい.
例えば,年金25万の権利がある人には,25万円分の社会保障バウチャーを配るが,年金として現金化できるのは13万円となる.
差額の12万円はバウチャーのまま.
住む自治体によって,公営住宅の家賃に使えたり,美術館や博物館,公共の温泉に使えたり,教室系や公共施設利用料に使える.
自治体をまたいで,爺さんが孫の大学進学の住居をバウチャーで借りたっていい.
または,民間のレストランの支払にも使える.
ただし,自治体や民間で利用した場合,バウチャーを受け取った自治体・民間は換金できない.
要は,1回使いっきりで金銭価値を消してしまう.遊休施設の有効活用やマーケティングの手段となるだけ.
結果,国の社会保障負担は減り,25万円の年金権利保有者の満足度も,それなりに満たすことができる.ライフスタイルの多様化にも対応できる.
修論では,医療とか介護も一緒にしてしまえという話になっている.
もっと健康に気をつかうだろうし,家族介護の選択肢も増えるだろうし.