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【プロバイオティクスのよくある質問】
プロバイオティクスとは?
プロバイオティクスとは、体内で有益な働きをする微生物や、それを含む食品のこと。抗生物質(アンチバイオティクス)の反対語で、共生を意味するプロバイオシスをかけ合わせてできた言葉です。
抗生物質は病原菌を殺しますが、同時に、腸内の有用菌もすべて殺してしまいます。抗生物質の治療ではなく、有用菌と共生し、病気になりにくい体を作ろういう予防医学の考え方です。
そのプロバイオティクスの代表的なものが、乳酸菌やビフィズス菌です。ただしすべての乳酸菌がプロバイオティクスと呼べるわけではありません。胃酸に負けないで生きて腸にまで届くことのできる菌でなければ、プロバイオティクス効果を十分に得ることはできません。
プロバイオティクスと書かれているヨーグルトは、腸まで届く乳酸菌が入っています。また、トクホ(特定保健用食品)にもプロバイオティクス乳酸菌が多く利用されています。
体調にあった菌を選ぶの?
ヨーグルトは菌によって働きが異なります。各メーカーが独自の菌を発見して製品化しています。自分が改善したいのは、便秘なのか、花粉症なのか、免疫力なのかを考えて、自分にとって必要な機能の菌を選びましょう。
ヨーグルトはどのくらい食べると効果が感じられるの?
腸内に住んでいる乳酸菌と、ヨーグルトの乳酸菌の相性が合わない場合があります。毎日200gを2週間食べ続けて、便秘が改善された、体調が良くなったなどの実感があればその乳酸菌と相性が良い証拠。期待したほどの効果を感じなければ他のヨーグルトに変えてみましょう。
ヨーグルトはいつ食べると効果的?
ヨーグルトは胃酸に弱いので、 食前よりも胃酸が薄まった食後に食べるほうが効果的とされています。
ヨーグルトは毎日食べないと効果が出ないの?
ヨーグルトで摂った乳酸菌は腸に定着せず、4〜5日で体内から排泄されてしまいます。ヨーグルトを食べるのを止めると、また元の腸内環境に戻ってしまいます。そのため、毎日続けて食べることが重要です。
プロバイオティクスヨーグルトや乳酸飲料の菌の違いは?
LG21(明治)
胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの原因とされるピロリ菌を排除するのに有効なヨーグルト。病原性大腸菌O-157に対する殺菌力も高い。
R1(明治)
NK細胞を活性化させて免疫力をアップする。インフルエンザ予防に効果的。
LC1(ネスレ)
ピロリ菌を減少させる効果。免疫力を強化する作用。
KW乳酸菌(小岩井)
花粉症を改善する作用。
ラクトバチルス-アシドフィリス菌L-92(カルピス飲むヨーグルト
)花粉症、アレルギー症状の改善。アシドフィリス菌はカンジタ症にも。
LGG(横浜のタカナシ乳業)アトピー性皮膚炎の改善作用が広く認められている。
ロイテリ菌(広島のチチヤス乳業)
ロイテリ菌は、天然の抗生物質といわれるロイテリンを分泌し、免疫力を強化したり、虫歯菌の増殖を抑える作用がある。
Bb-12(北海道のよつ葉乳業・十勝プレーンヨーグルト生乳100)
小児アレルギー予防。
Lガゼイ・シロタ(ヤクルト)
免疫力を高め、がん予防、再発抑制に効果的。
BE80(カルピス・味の素ダノン)
腸の活動を刺激し、食べ物が腸を通過する時間を短縮する働き。最も胃酸に強いビフィズス菌。
ガセリ菌SP株+ビフィズス菌SP株(雪印ナチュレ恵)ダイエット効果。ガセリ菌SP株は内臓脂肪を減らす効果がある。
ブルガリア菌2038株+サーモフィラス菌1131株(明治ブルガリアヨーグルトLB81)
肌の弾力、肌のキメが細かくなるなど皮膚機能の改善。
ビフィズス菌BB536株(森永ビヒダスヨーグルト)
ヒト由来のビフィズス菌なので、生きて腸まで届きやすい。花粉症の症状緩和、インフルエンザ予防、大腸がん予防など。
シロタ株(ヤクルト400)
善玉菌を増やして腸内環境を改善するシロタ株を400億個含む。おなかの調子を整え、免疫力がアップする。
Lガゼイ・シロタ株(ヤクルトソフール)
大腸がんや膀胱がんの抑制、アレルギー抑制。
クレモリスFC株(フジッコカスピ海ヨーグルト)
粘り成分が健康効果を高める。便秘の改善、抗腫瘍作用、免疫力の向上、コレステロール低下作用。
ラクトトリペプチド(カルピス酸乳アミールS)
血圧調整作用があり、血圧が高めの人に適している。
植物性乳酸菌ラブレ(カゴメ)
京都の漬物すぐき漬けから発見された、植物性乳酸菌。胃液や消化液などにも負けず生きて腸で生きぬく力が強い。カロリーが低い。
ビフィズス菌LKM512(メイトーヨーグルトおなかで増えるLKM512)
整腸作用、アトピー性皮膚炎炎症緩和、寿命が伸長する効果。
フェカリス菌FK-23株
C型肝炎治療、抗ガン作用、抗ガン剤の副作用を軽減する特許取得がある。
LS1(フレンテ・タブレット)
口臭予防。殺菌物質を出すことで歯周病菌の繁殖を防ぐ。
生きたまま届かなかったら無駄になるの?
たとえ死んでもコレステロールや悪玉菌を吸着して体外へ排出してくれます。乳酸菌が全くの無駄になることはありません。
注意点
アトピー性皮膚炎が悪化する原因の一つがビオチン(腸で作られる水溶性ビタミン)の不足といわれています。
ヨーグルトに含まれる一部の乳酸菌は、ビオチンを消費するといわれています。
気になる方はケフィアの方がよいかもしれません。ケフィアの乳酸菌は、ビオチンを産生するといわれています。