第30回 千里コラボ大学校を12月8日(土)に開催致しました。

第30回 千里コラボ大学校を12月8日(土)に開催致しました。

オープニングは恒例の加福共之さんの解説に、松林靖子さんのフルート、川上時子さんのピアノ演奏で、F.クライスラー作曲の「美しきロスマリン」を演奏して頂きました。
フルートとピアノの音色が軽やかで心地よく会場を包み込み、師走を迎えて何かしら気忙しい日々を過ごしておられる方々の心を癒してくれたものと、皆さんのお顔を拝見しながら感じておりました。

講演は「植物探訪の楽しさ・おもしろさ」と題して、長谷川
清司さんにお話して頂きました。

現代の人々の心を癒すものは植物である。鉢植えや園芸も良いが、自然の植物を群として歩いて観るハイキングや登山をお勧めしたい。頭で覚えると忘れ易い。ルーペで観察し、葉の匂いを嗅ぎ、そして噛んで味わう。五感で自然楽しむことの大切さを話されました。
受講者全員に葉が回され、匂いと味を体験すことが出来
ました。葉の裏に文字を書きそれが浮き上がってくる様を
説明して、「葉書」の語源になっていることにも触れられま
した。
常識の誤りとして「ムラサキシキブ」・「沙羅双樹」や「楓」
の説明、クイズによる植物分類を「親戚さがし」「他所者は
誰だ」等として、興味深くかつ解り易く説明されました。

花は一年の間に10日程しか咲かないが、植物はまず花の形で見分けること、花の無い時は葉の大きさ・形そしてギザギザ等で見分けることを話されました。また、種族保存のため風による種子の散布の状況を、持参の種子を会場で散布して見せて頂きました。
その他、「どんぐり」や「すみれ」の種子の散布例も興味深く、自然界の不思議さを改めて考えさせられました。
 「染井吉野」は種子が無く、挿し木・接ぎ木によって増や
すクローンタイプの桜であり、このためその地では一斉に
花をつけること。一方「しだれ桜」は、並んでいても花をつ
ける時期は異なるとのお話を興味深く聞きました。

多くの山を歩かれて、各種の葉や種子を目の当りに観て、匂いを嗅ぎかつ味わった実体験に基づく講演であり、受講者から再度実施して欲しいとの要望が寄せられていました。

 最後は恒例により、千里図書館司書の石田ひろさんによる関連図書の紹介をして頂きました。

 (原田)