続きです。冬至の過ごし方…なぜかぼちゃと柚子湯?

冬至の過ごし方…なぜかぼちゃと柚子湯?

三浦 康子
冬至といえばかぼちゃと柚子湯ですが、風邪の予防や語呂合わせばかりが理由ではありません。

みんなの運が上昇してくる日だからこそ、知らないと損する冬至の豆知識。

いとこ煮、柚子湯のやり方もご紹介します。

ここでは、冬至の行事食についてご紹介します。

運盛りって?

「南瓜(なんきん)」だから「ん」のつく運盛り!

冬至には「ん」のつくものを食べると「運」が呼びこめるといわれています。にんじん、だいこん、れんこん、うどん、ぎんなん、きんかん……など

「ん」のつくものを運盛り といって縁起をかついでいたのです。

運盛りは縁起かつぎだけでなく、栄養をつけて寒い冬を乗りきるための知恵でもあり、土用の丑の日に「う」のつくものを食べて夏を乗りきるのに似ていますね。

また、「いろはにほへと」が「ん」で終わることから、「ん」には一陽来復の願いが込められているのです。


なぜ、かぼちゃを食べるの?

かぼちゃを漢字で書くと南瓜(なんきん)。つまり、運盛りのひとつなのです!

特にかぼちゃはビタミンAやカロチンが豊富なので、風邪や中風(脳血管疾患)予防に効果的。

本来かぼちゃの旬は夏ですが、長期保存が効くことから、冬に栄養をとるための賢人の知恵でもあるのです。


冬至粥って?

かぼちゃなどの運盛りのほかにも、冬至の行事食には小豆(あずき)を使った冬至粥があります。

昔から小豆の赤は邪気を祓うと言われていますから、冬至粥で邪気を祓い、翌日からの運気を呼び込もうというわけです。

いとこ煮って?

【いとこ煮】かぼちゃ400g、小豆100g、砂糖大さじ4、醤油小さじ2(4人分) ※甘いゆで小豆を使えばおやつになります。

1:小豆を水煮しておく。
2:小豆とかぼちゃに水を加えて20分煮る。
3:砂糖と醤油を加えて味を整え5分煮る。
4:火を止め、しばらく置いて味を含ませれば出来上がり!

冬至には小豆とかぼちゃを煮た いとこ煮 を食べるという地方もあります。本来、いとこ煮とは硬いものをおいおい(甥)入れて、めいめい(姪)炊き込んでいくことから いとこ煮 と名付けられた料理なので、小豆とかぼちゃ以外の場合もあります。

冬至に こんにゃく?

冬至にこんにゃくを食べる地方もありますが、これを「砂おろし」といい、こんにゃくを食べて体内にたまった砂を出すのです。

昔の人は、こんにゃくを「胃のほうき」「腸の砂おろし」と呼び、大晦日や節分、大掃除のあとなどに食べていたことの名残りでしょう。

また、冬至といえば柚子湯が欠かせません。どうせ単なる語呂合わせでしょ、なんて思っていたら大間違い。柚子湯の由来とやり方についてご紹介します。