<食生活>ネバネバで血液がサラサラになるのはなぜ?

<食生活>ネバネバで血液がサラサラになるのはなぜ?
毎日キレイ 1月31日(木)12時0分配信

“ネバネバ成分”の正体とは 納豆、オクラ、とろろ、なめこ、ねぎ、れんこん、昆布などに含まれている“ネバネバ成分”。

「血液サラサラ効果がある」と言われていますが、そもそも“ネバネバ”しているのに、血液に対しては“サラサラ効果”があるのは不思議ですね。

 そもそも、あの“ネバネバ成分”の正体とはなんなのでしょうか?

 あのネバネバ成分は、「ムチン」といいます。ムチンは、多糖類という食物繊維とたんぱく質がくっついてできた物質です。

食物繊維は、腸に入ると、食べたものに含まれている糖分や脂肪を吸着する作用があります。するとどうなるでしょうか? 

食物繊維に吸着された糖分や脂肪は、人体に消化吸収されることなく、そのまま便として排せつされます。すると、血糖値・コレステロール・血圧が下がるようになります。

 “血液ドロドロ”の原因は、ずばり「高血圧」「高血糖」「高コレステロール」です。

 この三つを改善して、血液をサラサラにしてくれるのが、ネバネバ成分の「ムチン」をはじめとする食物繊維なのです。

 血液がサラサラになることによって、脳卒中や心筋梗塞(こうそく)の予防ができます。 

たとえば、納豆をまったく食べない人は「2〜3日に1度は納豆を食べる人」と比べると、心筋梗塞にかかる確率が3倍になるという報告もあります。

和食には食物繊維が多いため、日本は世界一の長寿国になれたとも言えるでしょう。

 また、「“ネバネバ”は美肌にも良い!」とされていますね。

 これは、食物繊維だけの効果ではなく、納豆やオクラなどに含まれている、ビタミンの働きも大きいでしょう。

アンチエージングのためには、食物繊維だけではなく、ビタミン類もやはり重要というわけなんです。

 ◇プロフィル

 澤田彰史(さわだ・あきふみ)。東京警察病院医師、美肌マスター。日本抗加齢医学会専門医、NPO法人日本サプリメント評議会評議員。同院以外でも、形成外科・美容外科から、寝たきり老人の訪問診療まで幅広く医療に従事。「世界一受けたい授業」(日本テレビ系)などのテレビや、雑誌・新聞の連載も受けもつ。“かしこくむだなく、シンプルアンチエージング”をテーマに、ドクターズコスメやサプリの企画開発を行う「ARGON Co.Ltd」の顧問医も務めている。