第32回 千里コラボ大学校を2月9日(土)に開催致しました。

第32回 千里コラボ大学校を2月9日(土)に開催致しました。

オープニングは川上時子さんによる曲目の解説とピア
ノで、ショパン作曲「ノクターン遺作 嬰ハ短調」を演奏
して頂きました。悲しげなイメージで始まり、美しい軽
やかな響きに変わっていくメロデイーを、受講者の方々
は楽しんで聞き惚れていました。

講演は「耳で楽しむ 朗読『平家物語』」と題して、朗読
グループ 草の実会の皆さんに出演して頂きました。

・朗読グループ草の実会は結成されての活動歴は二十
年余りとお聞きしています。本日ご披露頂く『平家物語』
の他にも、多くの古典・現代ものに挑戦しておられるとの
こと。昨年のNHK大河ドラマ『平清盛』の記憶も新しい
ところでのこの選択は、誠に当を得たものであったと思
われます。

・『平家物語』の冒頭を飾る「祇園精舎」から「壇ノ浦合
戦」までの8場面を朗読頂きました。その夫々が平家一
門の栄枯盛衰を語る重要な場面であり、受講者の方々
の馴染みのあるシーンでした。

・朗読頂いた方は6名。皆さんが自分の声の特徴を生か
した場面を担当されて、物語の状況を踏まえたうえで登
場人物になり切っての朗読は見事でした。ある時は躍動
し、またある場面では繊細にかつ心を痛める情況を語っ
て頂きました。これは一人で読むのとは全く別次元の物
語を体験できて、併せて受講者全員での「祇園精舎」の
朗読も好評であり、もう一度『平家物語』にトライしてみよ
う、と思われた方々が増えたのではないでしょうか。

・安野光雅画伯の『絵本平家物語』から抜粋した該当箇
所を映像で流し、物語を視覚化したことと相まって、バッ
クに流れる音響効果も心地よく、一層語り手の声を引き
立たせ、受講者の心を掴む重要な手段となりました。

・物語の展開が変わる局面では必要な解説を入れて頂
き、受講者の理解を助けるとともに、配布して頂いた資
料も分かり易く、受講者の皆さんがご自分で勉強する
手助けに役立つものと思われました。

・色々と事前準備をしてこの日に臨んで頂きましたこと、
感謝いたします。ありがとうございました。

・最後に千里図書館司書・浅尾知弘さんに、関係図書
のご案内をして頂きました。平家に関するものは勿論、
朗読に関するもの等、受講者の皆さんの関心のありそ
うなものを想定して幅広く紹介して頂きました。

 (原田)