大統領選後の日韓関係

日 時 平成25年2月23日(土)
場 所 宝塚西公民館
講 師 高原基彰氏(関西学院大学助教)
 韓国では昨年末の大統領選挙で朴氏(パク・クネ)が選出され
それによる日韓関係の行方について解説をいただきました。
 まずこれまでの背景ですが、①建国の経緯、②民主化運動、
③財閥中心主義に的を絞って説明がありました。
 ①は、日韓併合後に日本の植民地状態となりますが、第2次
世界大戦によって日本が敗戦し、一応アメリカの主導の元とは言え、独立国家の建国がなされました。
 ②は、建国政府は経済成長を最重要視して、労働運動等を弾圧いたしましたが、政治的混乱を招き、やがて民主化が加速いたします。
 ③は、主として日本統治時代に富を蓄財した企業等を中心として経済成長が推し進められて、今日に至っております。
 朴新大統領は就任式を経て、これらを背景に政治を担っていくわけですが、かつての韓国と異なり、もはや独裁で進める時代ではなくなっており、世論(民意)に耳を傾けながらということになるのでしょう。
 そこで当面の課題である「竹島問題」への対応ですが、日韓双方の主張が対立している以上、即断はむつかしく、また隣国であるという条件もあって、結局外交においてねばり強く対処していくのではとの域を脱しないような見通しのようです。