アルブミン不足に注意

前回の続きです。

アルブミン不足に注意

きちんとした食事をしているのに貧血、骨折、免疫低下を起こす人が多く問題になっています。原因は、血液中の アルブミン楽天 が不足しているからだそうです。

血液中のアルブミンは3.5g/dl以下で低栄養となります。3.8g/dl以下で低栄養予備軍となり、理想は4.3g/dl以上です。

アルブミンが足りないと、血管や免疫細胞や筋肉等の組織がスムーズに作られなくなり、体にさまざまなトラブルが起こります。

アルブミン不足の原因

核家族化が進み、老人等が一人で食事をするようになったことや、肥満やメタボの人が増え、粗食を勧める健康情報があふれていることも原因となっています。

肉や卵を全く食べないで、代わりに魚を食べるのでは、タンパク質やアミノ酸のアルブミンの摂取が不足します。食品は偏りなくまんべんに食べることが必要です。


1日のタンパク質摂取量は

1日のタンパク質摂取量の推奨例は成人男性で60g、成人女性で50gです。牛肉だけなら300g、卵だけなら10個、魚の切り身だけなら3〜4切れに相当します。いろんなタンパク質を上手にバランスよく摂りたいです。

PEM(タンパク質・エネルギー欠乏症)

60歳を過ぎて、健康に関心を持っている人は、肉食を減らし魚料理を中心に食べているようです。また、コレステロールが増えることを心配して、油物も避けています。そうすると、タンパク質とエネルギーの両方が不足している人が増えています。

65歳以上の4人に1人がこのPEM(タンパク質・エネルギー欠乏症)に当たるそうです。

PEM(タンパク質・エネルギー欠乏症)の症状

PEM(タンパク質・エネルギー欠乏症)になると、筋肉量が減少し、体の抵抗力が弱くなります。

血液中のアルブミンとヘモグロビンが減ってきます。血液中のアルブミンは3.5g/dl以下で低栄養となります。3.8g/dl以下で低栄養予備軍となり、理想は4.3g/dl以上です。
血中のヘモグロビン(血色素量)は、男性で13.8-16.6g/dL、女性で 11.3-15.5 g/dLの範囲内が正常値です。

カロリー不足になると、足りないカロリーを補うために、タンパク質を糖分におきかえられます。

タンパク質を取るためには、最低でも2日に1度は肉料理を食べることが大切です。栄養不足が脳梗塞、心筋梗塞を招きます。

アルブミンとヘモグロビンの不足している人は、足りている人と比べると、1.6倍死亡リスクが高くなります。

ヘモグロビン値だけ低い人は、鉄分が不足しています。鉄分を多く含む肉を食べてタンパク質やカロリーを増やすと良いです。

また、カロリーが少ないとアルブミンとヘモグロビンが減ってきます。適切なカロリーも必要です。

お肉はバランス栄養食

お肉はタンパク質が豊富です。
野菜よりは鉄分が豊富です。
豚肉には、ビタミンB1が多く含まれています。

秋田県大仙市旧南外村での取り組み

15年前から、料理講習会を行い、平均寿命を延ばす取り組みをして来たそうです。1996年から、肉と魚を同じ量食べるように指導されてきました。

4年で男性の平均寿命が+1.3歳に、女性の平均寿命が+1.8歳になったそうです。それまでは、1日のタンパク質摂取量が60.9gだったのが、74.6gに増えました。

1日にタンパク質を13.7g増やすには、鶏のもも肉で73g、牛ばら肉で125g、豚ばら肉で93gを食べる必要があります。

奥園壽子先生のタンパク質増量レシピ

タンパク質を1日に13.7g増やす、毎日無理なく食べられるようにする、この2点を考慮して作られたレシピです。

しっとり鶏そぼろ 鶏挽肉を200g、醤油、みりん、片栗粉を使います。

3日間は冷蔵庫で保管できます。フランパンで作ります。

ごま漬け、鶏胸肉ふりかけ

鶏胸肉を電子レンジで酒蒸しにし細かく裂いて、ねりごま、みりん、しょうゆ、はちみつを合わせたごまダレにつけ込みます。

豚もも肉のとろろ昆布ふりかけ

フライパンに調味料と豚もも肉をよく混ぜてからビタミンつけ、肉に火が通ったら、とろろ昆布をはさみで切って入れ、煮汁がからんだら出来上がりです。

これらのどれかを、毎食ご飯の上に、スプーン1〜2杯のせて食べます。うどんなどにも入れるといいです。ご自分の味にして召し上がりください。