朝のヨーグルトで花粉に強くなる! 乳酸菌育てる野菜も忘れずに


朝のヨーグルトで花粉に強くなる! 乳酸菌育てる野菜も忘れずに

■腸が免疫を担う

 花粉を吸いこむと身体は異物と判断し、くしゃみや鼻水で撃退しようとする。花粉を害のあるものと判断し、身体のなかの免疫が反応するからだ。

重要なのは、花粉に反応しにくい体質に変えることだ。

 東京医科大看護専門学校や東京基督教大などで講師を務める管理栄養士の新出真理さんはこう話す。

 「身体の免疫力を調整する臓器のひとつが腸です。
腸は栄養を吸収する一方、異物をシャットアウトする。そこで、大腸にすむ善玉菌を増やし、異物が侵入しにくい環境を作れば、アレルギー反応を抑えられる。

腸内環境を整える代表的な食べ物といえば納豆やヨーグルト、乳酸菌飲料。ヨーグルトなら毎日200cc程度、摂るように心がけてください」

 ヨーグルトや乳酸菌飲料に含まれる“善玉菌”には、数百以上の種類がある。最近では、生きて腸まで届く「プロバイオティクス」が注目されているが、人によっては合わない種類もある。

 さまざまな乳酸菌を1〜2週間試し、「おなかが緩くならない」「不快な感じがしない」と思う製品を続けて摂るようにしたい。


ヨーグルトなどは、食べる時間も大切なポイントだ。

 「小食になりがちな時間のない朝食時がおすすめ。残業前の小腹がすく時間帯もよい。

帰宅後の遅い時間に多めの夕食を食べるより、夕方、乳酸菌を含むヨーグルトなどを食べ、夕食を少量にすればメタボ対策にもなります」と新出さん。

 せっかく摂取した乳酸菌は、腸内で大切に育てたい。そのためには、乳酸菌の“エサ”も必要だという。

 「乳酸菌は食物繊維を食べて成長します。だから、必ず野菜を食事に加えること

量は1回の食事で鶏卵2個分の大きさと考えてください。たとえば、小皿に入ったホウレンソウのお浸しは卵1個分。トマトなら3分の1個分にあたります」

 時間のあるときに、にんじんやダイコン、キャベツなど冷蔵庫にある野菜を刻んでスープを作りおきしておく方法もある。

 ■魚の脂が炎症抑制

 腸にとって大切なものは、まだある。

 「サンマやサバ、イワシなど魚に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)が重要です。青魚よりは少ないものの白身や赤身にも十分、含まれています」

 こうした魚の脂には、鼻水やくしゃみなどの炎症反応を抑えるといわれる成分「n−3系脂肪酸」が含まれている。

 一方、ごま油や菜種油、サラダ油などの植物油には、「n−6系脂肪酸」という炎症反応を進行させる成分が多く含まれる。

 「以前はどちらも身体によいといわれていましたが近年、日本人はn−6系の植物油を少し摂りすぎている傾向がみられる。

植物油はサラダのドレッシングやマーガリン、炒め物などで自然に摂取しているので減らし、逆に魚を毎日1回は食べるようにしてください。外食時も魚定食を選ぶように」

 おなかの中から花粉を撃退しよう。