心豊かな人生をデザインする

日 時 平成25年4月10日(水)
場 所 兵庫県立芸術文化センター
講 師 日野原重明氏(聖路加国際病院理事長)
 氏は現在101才で、いまだに現役で活躍されており、その
人生体験を通じて私達にもう半世紀を健やかに過ごすための
提言をお話ししてくださいました。
 氏は10才頃に母の病気(急性腎炎)を治してくださった医師
を見て、将来医者になろうと決心された由。
 しかし大学時代に肺結核を患い、やむなく1年間休学されたとかで、その間運動が禁止されたため、しかたなくピアノを習いはじめたのですが、それが後日子供達の歌の作曲に役立ったことがあり、病気になった不幸を良い方に転換されました。
 また赤軍派のよど号ハイジャック事件では、たまたまその飛行機に乗り合わせ、命の危ないところを助かり、その与えられた命を今後は誰かのために奉仕しようと考えたのだそうです。
 その後「新老人の会」を立ち上げ、そのスローガンに①愛し愛されること、②はじめること、③耐えること・・・とし、その使命は「子供たちに平和と愛の大切さを伝える」こととされました。
 建物や服装等のデザインはデザイナーが担いますが、個々の人生のデザインは各々が行うもので、英知・節制・正義・勇気をもって行動を起こすことが肝要だと説かれました。
 生き方を自分でデザインし、『夢』を実現させようとすることが豊かな人生に欠かせないとのことでした。