前職で講師としてお世話になったS先生が亡くなられた・・・との連絡が入り、お通夜に参列しました。
享年53歳。Sさんは、ある時期サラリーマン生活にピリオドを打ち、パソコン講師の仕事とかけもちしながら、日本や海外の震災・災害援助に奔走した方だった。きっと彼は「ボランティア」というコトバは嫌いかもしれないな、と思い返す。Sさんにとって、それはまさに彼の人生そのものだったのだにちがいないから。
お寺では、講師仲間の方々やS先生が担当した職業訓練の卒業生たちに出会う。Sさんファンであろうと思われる、さまざまな年代の方々(制服を着た学生さんからおばあちゃんまで)が来られていて、たくさんの方々が涙を流していた。彼がいなくなって本当にさみしい・・・という気持ちが伝わってきた。
先生や卒業生たちとSさんの思い出話をしていると、泣きながらなぜか笑ってしまう。仕事の話をしながらヒートアップしてケンカになったり、熱すぎて受講生に「うざい!」と言われたり・・・でもS先生、あなたが熱く語りかけてくれた卒業生たちが、今日こうしてあなたに会いに来ています。
Sさんはお金持ちではなかった。でも、Sさんに支えられたたくさんの人たちが彼の財産だったにちがいない。そして私たちの中には、Sさんの記憶が残り続ける。
私はSさんの最後の顔を見ることができなかったのだけど、「先生、笑ってたよ」と卒業生のAくんが教えてくれた。Sさん、今まで本当にありがとう。