「おもろいこと言わなアカンプレッシャー」

こんにちは、今回も猫の ぽて がお送りします。

皆さんご存知のとおり、関西人は「おもろいヤツ」を好みます。

学生時代、よその地方から来た人たちが
「なぜそこまでして、(話題や行動を)面白くしなければいけないのか分からない」
「何か話をして、『オチは?』と催促されたり、『ツッコめよ!』と言われても困る」

と言っているのを何度も耳にしました。

ただ、(当たり前ですが)実際には、関西人のすべてが「面白くてノリがいい人間」ばかりではありません。

でも残念ながら関西、とくに大阪においては「面白いことを言わなければならない」というプレッシャーは結構大きいように思います。

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やっと本題に入りますが、色んな人から「会話のきっかけレシピ」を集めたとき、苦労したのはこの「おもろいこと言わなアカンプレッシャー」でした。
ただの挨拶代わりの雑談を集めたいのに、皆さん何とかして「面白いこと」(笑えること、冗談)を書こうとするのです。

わざわざ「雑談」なんかを紙に書いてもらうぐらいだから、求められているのは(彼らにとって)当たり前な会話でなく一歩進んだ<面白いこと>を、と思うのかもしれません。

でも、普段の人間関係で、冗談を言いあえるのはある程度親しくなった証拠ともいえる気がします。

確かに大阪では、本当に「誰にでも」、ひたすら面白いこと、冗談ばっかり言ってる人はいます。
仕事の場で(仕事の場でですよ!)雑談を聞いていると、よくそこまでアドリブで冗談の応酬が出来るな、と感心することもよくあります。

でも、「そんなに親しくない相手とのコミュニケーション」において冗談やオモロいことを言いまくるというのは、けっこうハイレベルな目標です。
そこまで行ってしまうと、「会話のきっかけ〜」が除外している「相手の心をつかむビジネストーク」や「モテる会話術」の範疇になってしまうと思います。

したがって、会話のきっかけレシピを収集するにあたっては、
「ヘンに面白くようとしたりオチをつけたりひねったりしないで、ごくごくありきたりの何の変哲もない会話を書いて下さい」とお願いなければいけませんでした。

今回の画像は、そんな「何の変哲もない会話」を書いてくれた例です。
「はーなるほどなぁ、そんなふうに言えばいいんだ〜」と僕は感心しきりでした。

ぽて