松山ケンイチ

松山ケンイチがすごい人気ですね。
立て続けに主演映画が製作されて、公開されています。
文庫本のパッケージにもなり、書店にも彼の顔が山積みされています。

松尾も一冊買いました。

彼はいわゆるメインストリームを行く、「イケメン」ではないと思います。
超個性的なルックスをしているとも思わないです。

だけど、彼はすごい人気があって、その人気は一時的な浮ついた人気ではないと思います。
彼は人を惹きつける何かを持っていると思います。

その理由のひとつに「演じる」ことが出来る俳優なのだと思います。

これって簡単なようで、なかなか実行できている若手俳優は少ないと感じます。

カッコウのいい男を演じている俳優は沢山います。実際に本当にカッコウいいです。
カッコウの悪い男を演じていたとしても、それはコメディの範囲内であって、本当にカッコウ悪くはないと松尾は感じます。

でも松山ケンイチは、だらしの無い男、キショい男、クールな男、頼りなさげな男、などなど何でも演じられる。

イメージがあるようで、ちゃんと確定はされていない感じですよね。

ただカッコウいいだけでは、5年は一線で演じられても、10年、20年となると難しいと思うんです。

距離を置いた演技ではなくて、でも親近感があるというわけでもなくて…
そうですね…変な奴を演じていたとしても、彼はこちらの内側に入ってくる。
ズケズケという感じではないので、厚かましくない。うっとうしくない。
その嫌味にならない術を彼は持っているように感じます。
だから出番は多くないとしても、印象に残る。

そのアピールの仕方。アピールと感じさせない、自然な演技の技術。
松山ケンイチは、それらを持っていると感じます。

役柄に恵まれたという見方もあるかもしれません。
でも、その役にキャスティングしたのは、彼ではないし、彼の事務所サイドが決定権を持っていたわけではないでしょう。
製作側が持っていたわけです。そして彼をそれらの役にキャスティングした。

運をしっかりとつかむためには、伴う実力がいる。実力をつけるための日々が必要です。
それはどの世界でもそうなんじゃないかな。

その実力って、一概に専門的な技術だけじゃないと思います。
自分なりの”それ”に気づいている人は、専門的な技術には乏しいものがあったとしても、ちゃんと生きていけると思います。

最近、そういうことを、よく考えるようになっています。

それでは。松尾でした。