施設はすべてバリアフリー設計されており、奈良県の住みよい福祉のまちづくり条例の基準もクリアーしています。
玄関はオートロック方式で安全管理されており、居住者の郵便物や新聞などは玄関横の部屋で内部から受け取ることができます。同時に、各部屋に設置された緊急通報装置の管理室にもなっています。
一人で物思いにふけることが出来る「ビスタポイント」
日本で最初に土地区画整理がされたとの伝説が残る、斑鳩の田園が南に広がります。
居室の入り口には表札はないが、各世帯のシンボルカラーがドアに用いられています。
居室の内部は、それぞれのライフスタイルや好みに合わせて、驚くほど異なります。
計画に関心を示した全国300人の中から最終的に13人が残り、入居者1人あたり750万円の出資による株式(約1億円)と7年分の先取り家賃を合わせた約1,5億円によって共同住宅を建設しました。
入居者の死去に伴う相続等の問題は、所有権を売買可能な株式にすることで防いでいます。共同生活を乱す入居者を防ぐために、株の売買は総会の了承が必要との譲渡制限が付けられており、安寿ネットが買取り、希望者に販売することが可能です。
共同生活のルールは特にないが、各人が自立しながら、全体のために喜んで何ができるかが重んじられており、コモンスペースの掃除、月1回程度の持ち寄りの食事会、週1〜2回程度の単身者への食事サービスなどは、出来る人が出来ることを行うことによって、続けられています。
地域の行事への参加、地域の子どもたちを迎えての交流など、地域との交流も徐々に行われています。
「共同を優先させないで、少し距離を置きながら生活する。しかし、各人の自律性・主体性を重んじながら、みんなで楽しく生活する」
千里での新しい住まいづくりを考えていく上のヒントが隠されている気がしました。