子どものこころ

突然具体的な話になりますが、先日ある病院でのこと。
待合室に置いてあった血圧計を4歳ぐらいの男の子が触りだしました。
親は「さわったらあかん!」と引き離します。
でも目を離すとまた…で「さわったらあかん!ってゆうてるやろ!」と引き離され、それを何回か繰り返されていました。
う〜ん…。

何をするものか説明してあげたらいいのに。
例えば「しんどくなった人が何でしんどいか調べるものやから」とか教えてあげて「おもちゃやないからね、どうしたらいいのかな?」と。
触らなくなったら「ああえらいなぁ」と一言かけるとなお良いと思います。

人間「あかん!」と言われたら余計やりたくなるのが本性、それを「刺激してどうする!」と思った一幕でした。

子どもの好奇心はその子が成長するために大切なものです。
何かを学ばせるチャンスと言えるかもしれません。
子どもの行動を制限することのみに気を取られると、せっかくのチャンスを逃してしまいます。
「親は自分の邪魔をする存在」と子どもが思ってしまっては目の届かないところで何が起こるか。よく考える必要があると思います。

「ほら!おばちゃんがにらんでるで!」などという注意の仕方も同じですが、誰が見ていようといまいと、自分がどう行動しなければいけないかを自分で考え行動できる人間に育てるには、子どもの好奇心を抑えるのではなく、できる範囲でその心を満足させ、違う場面でも前の経験を応用して行動できるように習慣付けることが大切だと思います。

大人がちょっとした先読みができるかどうか、子育て中の方には頑張っていただきたいなと思います。

私が子どもと出かける時は何処へ行くにしても、綾取りの紐、折り紙や小さな絵本など子どもの気を引くものを持って出たものでした。

子育てサークルなどでちょっとした子育ての相談などをさせていただくことがありますが、昔は兄弟や親戚、親などに聞けたことが、現代ではなかなかそういう環境にないために、そういう知恵の伝承が途切れていると感じます。

「ないことがわかったら、また形を変えて作ればいい!」と思います。
それを現実にし、いろいろな現場で子育て支援にがんばっておられる方々にエールを送らせて頂きたいと思います。