カトマンドゥからナマステ(こんにちは)

11月8日(土)、まちかど土曜ブランチを開催しました。
ゲストは、カトマンドゥ出身のルシュンさん(阪大医学部留学生)。
日本に来て6年のルシュンさんは、流暢な日本語でカトマンドゥの街や人々の暮らし、文化など、興味深い話しをしてくれました。
以下はその概要です。

ネパールは、50近い民族からなる、多民族・多言語の国。1000〜4000mの山地と平地では、気候が大きく異なる。
カトマンドゥは、かつて湖だった盆地にある、人口73万人の首都。歴史的建築物などが多く、街全体が世界遺産。標高1400mの高地にありながら、比較的温暖で住みやすく、古くから交通の要衝。
軟弱地盤もあり、建物は7〜8階まで。周辺からの転入者などによって市街地が拡大し、車の渋滞や大気汚染が問題になっている。

一般的なネパール人の生活は、朝6時頃に起床、紅茶を飲み、8時ごろ食事。9時に学校又は仕事へ、昼は紅茶とビスケット程度。16時に下校、大人も18時までに帰宅。19〜20時に夕食、20時からニュース、ドラマを見て、22〜23時に就寝。一日2食が基本だが、食生活の欧米化や運動不足などから、肥満の人も増えている。
1週間は日曜日から始まり、休日の土曜日に家族・親戚が集まって、食事を楽しむ。

ネパールでは、家族や親戚の結びつきが強く、ルシュンさんの家もおばあさん、お父さんと2人の兄弟の家族が15人で住んでいる。
新生児の死亡率が高いことから、平均寿命は60歳程度だが、成人の多くは70〜80歳まで生きる。高齢者の生活の面倒は、社会保障制度や高齢者施設などが未整備なこともあり、家族や親戚が見る。

年中いたるところでお祭りが行われる。有名なのは、DASHAIN(日本の正月のような祭り)とTIHAR(光の祭り)。
農村部から仕事を求めて都市に移り住む若者が多いが、大学卒業者の就業も難しいことから、外国をめざす人も多く、頭脳流出が問題になっている。

ルシュンさんのお話を通じて、現在のネパールやカトマンドゥは、近代化やグローバル化が急速に進んでいることが分かりました。しかし、これまでのゲストと同様に、家族や親族が強い絆で結ばれ、助け合いながら暮らしていることが伺えました。

次回は、3月頃を予定しています。