「NPOによる市民参加の実践例 −静岡県・安間川川づくり構想の実践事例から−」

今日は環境省事業の一環として
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター
が主催する
第二回 科学技術コミュニケーションデザイン・カフェ
「NPOによる市民参加の実践例 
−静岡県・安間川川づくり構想の実践事例から−」

に参加しました。

講師は浜松NPOネットワークセンターの山口さん

安間川の川づくり構想に始まり、現在行われている色々な取り組みに
ついて熱心に話していただきました。

成功の秘訣は三つ
1.住民による構想づくり
役所や専門家が作成した案をベースにするのではなく、検討プロセスの
最初から住民が自発的に勉強しつつ、立案したこと
2.構想づくりだけではなく政策(実践)との連動
構想づくりだけに住民が参加しているだけでなく、実践活動に必要な
社会的資源(資金、制度、人材)を行政が住民に提供
3.多様なプログラムの準備
実践活動のための様々なプログラムを開発・提供

これだけを見ると、今まで言われていたことを実践したにすぎず、
新しい話は無いのだけど、実は実践するのが難しい。
このような場合、従来は山口さんと言う特異なキャラクターがいたから
を最大の成功要因にして終わらせてしまうことが多いのだけど、
そうではなく、なぜ必ずしも大きいとは言えない浜松と言う地域で
山口さんと言う特異なキャラクターが見出されたかを考えないと
いけないと思う。
確かに山口さんは優秀な人材ではあるけれど、
他の都市にも潜在的山口さんはいくらでも居るとは言わないけれど、
少なくともゼロではないはずだし、例え居なくても数人で山口さん並の能力を
発揮できる人はいるだろう。
そのような地域の隠れた逸材が活躍できる環境を整備することを考えていきたい。

私は成功の最大のポイントは2だと思う。
もちろん1があっての2ではあるが、1は多くの自治体で行われつつある。
また3の多様なプログラムは山口さんの引き出しの多さなのだが、
2がきっちりと担保されていれば(お金があり、なんでもやらせてくれるなら)、
自発的に調べたり、アイデアを出す人がでてくるだろうから。

この事例により、安間川のような規模の川であれば、
中間(適正)技術を用いて市民が管理できることが実証されたと思います。
日本では、安間川と同規模の川であっても、小さなダムを作ったり、
三面コンクリート張りなどが行われているのが実態なので、
是非このような取り組みを全国の小さな河川で実施していってほしいものです。

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