ひとり事務所で留守番した私は、
旅行の後遺症を心配した。
なんせ、平均年齢57歳が6人、
定員6人のバンとはいえ、1台に乗って、
往復100キロ、片道8時間の旅に出るんだもん!
旅から帰って、1週間。毎日のように、
「疲れ、出てこない?」と質問を繰り返した。
返ってくる答えは「べつに……」
どうやら留守番役の心配は、
杞憂に終わったようだ。
帰ってきたあくる日の朝から、
6人は編集会議をこなし、
次号の取材が続き23日のフリーマーケットの、
準備が始まった。
疲れを見せるどころか、
みんな信州の新鮮な空気や、
取材した人の
都会人にはない元気を吸って、
生き返って帰ってきたようだ。
こんど、ため息をつきながら仕事を始めたら、
「小布施に行ってきたら!」
留守番人はそんなイヤミを投げかけることに決めている。(黒子)