次号が入荷しました!

ご無沙汰です。

『にっち倶楽部』Vol.45、
2006年冬号の編集にてんてこ舞いし、
書き込みが出来ませんでした。
お許しください。

クリスマスには間に合うようにと、
すったもんだの末、なんとか、本日入荷です。
明日には、書店に持ち込めると思います。

今号の百歳さんは、石川敬三さん。
中世ドイツ語の大家で、
宮廷詩人たちが広く語り伝えた恋愛物語『トリスタンとイゾルデ』の
日本語訳を完成された方(第12回日本翻訳出版文化賞受賞)。

連載「職人技に終わりはない」では、和歌山県のみなべ町に、
炭焼き職人の下村健一さんを訪ねました。
80歳を超えた今も、山に入り、
炭焼きの重労働をこなしていらっしゃいます。
「窯に火ぃつけて、順序よういった晩はほっこりするなぁ」
と素敵な言葉をいただきました(備長炭を扱う「三前商店」さんのご紹介です)

かって、「あまカラ」という和菓子屋鶴屋八幡が出していた、
食の随筆雑誌がありました。そこで編集のイロハを学び、
以来、50年編集稼業を続けておられる遠藤章弘さんにもお会いしました。
大阪で朋興社という小さな出版社を経営しておられます。
捨て身でぶつかれば道が開けるということでしょうか?
「作りたい本を作りたいように作る夢はだいたい達成した」と語っておられました。

病院の一部を自らが集めた池田満寿夫の作品で飾り、
街づくり美術館」として開放されているお医者さん、
杉本久仁一(79歳)さんは、少子化問題を熱っぽく語ってくださいました。
年間30万件にものぼる妊娠中絶を何とか減らす方途を考えるべきではないか、
と発想されています。
「医療にしろ、介護にしろ、
産業とかビジネスとは離れた存在であるはずなんですね。……
パジャマ着て寝たことなんかなかったです」という言葉に感動しました。

その他、『媽媽のふろしき』でおなじみの吉岡昭子さんのおせち料理のレシピ、
回文に才能を発揮するピアニスト大西のり子さんの回文の作り方、
70歳にしてマラソンに初挑戦した門脇精さん、
ペンを手段に「涼風が吹くような仕事をしたい」という西村恭子さん、
等など、今号も盛りだくさんです。
ぜひご一読ください。