発売中のVol.48の主な内容。
「百歳の肖像」に登場いただいたのは、三浦省巳さん。
小学校から高校まで無遅刻、無欠席を続けた方です。
百歳になる今も、兵庫県の高齢者放送大学を聴講し、
はがき感想文の「努力賞」の常連。
毎日の自彊術の体操と聖書購読を欠かさないとおっしゃいます。
別れ際、機嫌のいいときに歌うという
「五木の子守唄」を切々と歌ってくださいました。
取材者冥利に尽きるというのでしょうか。
カラーページは、玉置喜美男さん。
小学校の音楽の先生として、
子供たちに音楽の素晴らしさを教えた後、
今は、いくつかの合唱団の指導されています。
「一つのことを伝えるためには万全の準備をし、
一番分かりやすい方法で子供達に伝える。
自分がやっと見つけた結晶みたいなものを子供達に与えれば、
その授業は面白いし、子供達に絶対活きてくる。
そうすれば子供の可能性は昨日より今日、必ず上がってるはずだ」
こんな素適な先生がいらっしゃるんですね。
私たちの教育基本法は、この言葉に尽きるように思います。
「職人技に終わりはない⑤」は注染染めの世界。
浴衣や日本手拭いを染める、
古来から伝えられている染色技法です。
堺の伝統産業を今に伝えるのは本郷善之助さん。
「技術を理解して、お金を出してくれる人がおらんと、
職人は成り立たない」
との言葉が、身にしみました。
(写真は明治時代の手拭いです)
今号の特集は『今 戦争を語る』。
SNS仲間が、
父親がニューギニアから送った「軍事郵便」を遺稿集としてまとめ、
小冊子にしたものを贈ってくださったのです。
激戦地にいながら、検閲で消されたり伏せ字にしたりの手紙で、
殆んどが、家族への思いが綴られていました。
そのほか玉音放送をきいた読者からのエッセーも掲載しました。
憲法改正が日程に上がり、われわれの考え方と同時に、
感性や想像力が試される時代です。
じっくりと考える参考になればと、特集を組みました。
そのほか、色々な苦労を乗り越えて「アハッハと笑い飛ばす」朝倉慶子さんや、
79歳から墨彩画を始めて、99歳で個展を開いた三宅百合さん。
タンスに眠っている和服を、「もったいない」とばかり、
洒落たドレスやブラウスに仕立て直すグループ・フルフルの代表國司美智子さん。
夏号もまた、元気で頑張っている高齢の方で満載です。
関西のジュンク堂や芦屋の大利書店、宝盛館の店頭に並びます。
ぜひお読みください。