やっと冬号(Vol.53)が完成しました。
12月1日には、阪神間のジュンク堂や芦屋の宝盛館、
大利書店に並びます。
今号の百歳さんは、菅谷 藍さん。
NHKの『百歳バンザイ』に登場された菅谷さんをご覧になった方も多いでしょう。
菅谷さんは、現役の書道の先生。
自ら料理する夕食のおかずは7品。
じゃないと、「胃袋が承知しない」そうです。
![](/img/uz119/FI1927521_0E.jpg)
日本のシャンソン界の大御所、
深緑夏代さんにもインタビューすることが出来ました。
越路吹雪とペアを組み、人気スターに駆け上がる前は、
声楽家を志し、関西オペラ公演の『カルメン』で主役を演じ、
藤原義江や砂原美智子らと協演したそうです。
本名 多田玲子時代のそんな深緑さんを知っている読者がおられないか、
と登場くださったのです。
カラーページは奈路道程さんの唐招提寺の力作と、
取材した画家 マリヴォンヌ・ナジェル・岡本さんから頂いた
繊細なタッチの絵ハガキで飾り、ささやかな誌上画廊になりました。
(この絵は、三味線を弾くマリヴォンヌさんのお姑さん。
蝋や、ガラスを絵の具に混ぜ、立体的な絵になっています)
![](/img/uz119/FI1927521_2E.jpg)
今号では、期せずして「生誕」と「死」に関係する取材ができました。
どちらも、ここ数10年の間に、医療が囲い込み、
日常生活から消え去ろうとしている世界です。
何処かで私たちは「健康」を人間の至上の価値におき、
老い・病い・障害・痴呆・死などを隔離するよう望んだのでしょう。
しかし、ヴァーチャルな情報世界が席巻し、一方で、
科学の発展により命が操作出来るようになった現代には、
誕生から老いて死ぬまでの人間の「動物性」をもう一度、
捉えなおす必要があるように思えてなりません。
その文脈で、助産師の岡本順子さんや
関西学院大学人間福祉学部 准教授 「死生学・スピリチュアリティ研究センター」
センター長の藤井美和さんの取材記事を書いてみました。
(右の写真は藤井美和関西学院大学人間福祉学部 准教授)
![](/img/uz119/FI1927521_3E.jpg)
橋本 武先生は「『銀の匙』のこと」と題した文章を寄せてくださいました。
灘中学で教えていた国語の授業をもう一度、やってみたいそうです。
その文章を読んだ若いスタッフが、私も受けてみたい、
子供に受けさせたいと反応しました。
どんな形でか実現できれば面白いですね。
その外、前に介護保険の利用法を書いてくださった熊野以素さんが
「K大生体解剖事件」に巻き込まれた伯父さんの話を寄せてくださり衝撃的でした。
登山家の三輪文一さんも久々の登場です。
今号も、たくさんの方のご協力で完成しました。内容の濃い冬号です。
どうか、書店で、手にとってご覧下さい。
![](/img/uz119/FI1927521_4E.jpg)