奈良で1300年を生きる

冬のような寒風に震え上がった先日、
奈良の唐招提寺を訪ねました。

平成の大修理を終えても、殆どの材木が
奈良時代からのものをそのまま使っていると
聞いて驚きました。

当時の材木は、年輪を1センチ作るのに10年かかったそうです。 
その後のものは1年で1センチだとか。
1300年もの間しっかりと
金堂をしっかりと支えている柱にそっと触れてみると、
手を通して、温かみと重みが伝わってくるようです。

鑑真和上が,度重なる苦難の末、視力を失いながらも
創建された律宗の総本山として有名なこのお寺では、
和上の故郷の花、「瓊花(けいか)」を、
春先の開花時期のみ見ることが出来ます。 
ガクアジサイに似た美しい花です。

また,東山魁夷画伯が、
和上の心を慰めるためにと、十年の歳月をかけて描いたという
見事な障壁画と襖絵は、六月の和上の誕生日の前後の
三日間だけ公開されます。

平城京跡からも徒歩圏内。 ハイキングがてら、
古都奈良を訪ねてみませんか?