ちょっとした声かけ

3日前、毎日放送のTさんが編集室に来られた。
山岳部にいたとかで、
岩登りのKさん(87歳)を取材した事があるという。
「えーっ、Kさん」とスタッフのNさん。彼女も山仲間だ。

Kさんをにっちでご紹介したこともあり、
Nさんは久しぶりにKさんに電話をいれた。

元気のない声に驚いた。
「何も食べないって、だめですよ。
クーラー入れてますか?熱中症になりますよ」

こんなやりとりの後「今、Tさんがきてます」
と伝えると声が変わった。

Tさんと話した後は、Kさんは、
一挙に元気な声になった。
「良かった!後で果物でも届けますわ」
とNさん。

3日後、
「ピンポーン」と編集室に大きな紙袋を両手に現れたのは
小柄で華奢なKさん。
なんと京都へ墓参に行った帰りだ、と
葡萄や菓子を重たいほど届けてくれたのだ。

ちょっとした声かけで、
こんなにも心が元気になるんだ、
と嬉しくなった。

「ありがとう」とKさんは軽い足取りで帰っていった。