大震災から10日後の3月21日、
エッセイをにっち倶楽部に投稿されている
野々草子さんが編集室に来られた。
「なんかじっとしてられなくて……。
私に出来る事ないかしらと考えて、
そうだエッセー集を出して
それを義援金にしようと思いついて!」
とアツアツの思いをスタッフに伝えられた。
震災後は、テレビを見て涙、涙の毎日だったという。
泣いてばかりではアカン!
私にできる事は書くことや!
と決意したのだ。
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そこからが凄い、3月末には20編の作品を抱えて
「ぬほほほ」とやってきた。
野々さんの勢いに押され、
「善は急げ」とスローなにっち倶楽部も
「5月末には発行しましょう」と約束をしたのだった。
野々さんの思いを伝えると
にっち倶楽部の表紙を描いて下さっている
奈路道程さんが表紙と挿絵、題字を描くことを快諾。
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青蛙居士通信でお馴染みの橋本武先生
(伊藤氏貴著『奇跡の教室』(小学館)のモデル)
も帯の推薦文を快く引き受けてくださった。
『銀の匙』見なれし目にも名文と
映るは言葉のマジシャンにこそ
皆様方に是非一読をお薦めします。
一読のあと、きっと
再読三読したくおなりでしょう。
私みたいに……。
今時、こんなに自由自在に言葉の使いこなせるお方は珍しいと思いながら読了。
「あとがき」を見て、思わず呻き声が出た。
こんな気持で物を見たり書いたりしていらっしゃるから、
きつい姑さんやテレビ漬けのご主人のことを書かれても嫌みがなく、
こちらの心も温められ、背筋がスッと伸びる感じになる。
(以上、橋本武先生推薦の言葉全文)
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定年退職して1日中家にいるようになった夫、
年老いて足腰の弱ってきた母親、
独立して家を出て行った息子たち……。
誰もが感じるような日々のすれ違いの場面を、
暖かくかつ、ユーモラスに描いて、
「ぬほほほほ」と笑える本です。
にっち編集室が総力を挙げて編集した本書。
ほのぼのとしたとても楽しいエッセイ集に仕上がりました。
なお、
この本の収益は東北3県を統括する「あしなが育英会」
東北事務所(仙台)に義援金としてお届けします
書店では販売しておりませんので、
ご希望の方は、にっち倶楽部までご連絡下さい。
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