DCD──毎日の活動のためのヒント・2

(%王冠%)イラストライターの大枝桂子です。

今回はまず、
発達性強調運動障碍(DCD)の子どもたちとかかわるときに、
「心にとめておいて欲しいこと」の6箇条を紹介します!
(by『DCD』の著者であるモーベンさん)

(%星%)1 時間がかかってもよしとする!
(%星%)2 多くの課題を出さないように!
(%星%)3 うまくいったら褒めましょう!
(%星%)4 何度も繰り返しやってみよう!
(%星%)5 プレッシャーは禁物ですよ!
(%星%)6 気まぐれムラ気を受け入れて!

さて。
この中で一番実行が難しいと思うのは、どれですか?

とくに、リジッドな日本人には、
1,6あたりはキツイんじゃないだろうか。
「30分ぐらいと思っていたのに、
なんで2時間もかかるのよ!」
とか、
「昨日はちゃんとやれたし、
明日もやろうねって約束したのに、
なんで今日は椅子にもすわんないのよ!」
とか、ね。
ありがちです。
まじめな性格がアダになる瞬間です。

ところで私、
こっちにきてからたくさんの文化ギャップに遭遇してますが、
その中でとても感心していることがあります。

実はアメリカ人て、非常に「時間に寛容」なんですよ。

たとえば、
大学でテストを受けるでしょ。
日本だったら、1時間と言えば1時間。
秒単位で時計をチェックされて、
時間が来たら、
「はい! 鉛筆置いてっ!!」
(こわ)(%笑う女%)。

ところがこっちときたら、
かなりいい加減なんです。
大学のプレイスメントテスト
(入学時のレベルチェックテスト)も
時間で切られることはなかったし、
クラスで受けるテストでも、
提示された時間を超してやってても
文句言われたことがない。
(もちろん、テストの種類によってはキビシイことも
あるかもしれないけど…)

それとか、
大学の登録カウンターに長い行列が出来ていたので、
自分の順番の時、
あわてていろいろ説明しようとしたら、
「落ち着いて、落ち着いて。
今はあなたの番なのだから、
あわてる必要はまったくないですよ。
みんな、待ってくれますから!」って
言われてしまった…。(^_^;)

これは時間に寛大と言うより、

(%青点%)個や個人差に寛大

ってことなのだろうと思います。

「いろんな人種がいるから
認め合わないとやっていけないからね」というよりも、
アメリカ建国の時からの精神らしいんですよ。
「他者の自由を尊重する」ってのが。

だから、アメリカ人にとっては、
1や6は、日本人より受け入れやすくて、
そしてまた、
非常に大きな意味があるんだと思います。

「待つ」というのは、
個や個人差を認め、個の自由を尊重するということ。
DCDの子に限ったことでなく、
万人に適用されるべき概念ですね!
(私の仕事の締め切りも、待ってくれると嬉しいです)