④???
さて、これからが追求するメインテーマになる
4つ目の力である
これまで説明してきた力について考えてほしい
①②の力は人の意思とは関係なく発揮することができる
しかし、
③については人の意思が必要になる(筋力をうごかすのに)
①〜③の力はどれも体力(筋力・体重・スピード)
が必要になる
これらの力の向上は
普段の稽古よりも
通常のスポーツの基礎トレーニングをした方が効率がよい
しかし、体力に限界のある人には向いていない
体力に頼らない力であれば、鍛え甲斐があるというものだが
それは何だろうか?
まず結論を先に
4つ目の力の原理は
相手の生理的反射を使わせない状態で
相手のバランスを崩し、
相手自身の力を使うことで、相手をコントロールすること
である
人が人を押さえようとしたときの
手順を簡単に説明している(右図)
1.人を押さえようとする
そうすると、
五感を通して、相手の情報が入ってくる
2.次にその情報を元に
自分の体のバランスをとる
3.バランスのとれた状態を保ちつつ、
力を伝える。(このときの力は①〜③の力になる)
あとは、刻々と変わる状況に応じて、1→2→3を繰り返す
これが生理的にみたときの、人が力を伝える手順になる。
これからわかることは
・相手は、バランスをとっていないと力を出せないこと
・バランスは、自分と相手全部を含んだもの(1対1なら二人で1つの重心をもつ)
・相手はバランスをとるために、こちらの情報が必要であること
こちらの情報とはなんだろうか?
触れている場合は
触れているところからの筋肉の動きなど
相手が特に③の力を使っているときはよくわかる
④の力はそのことを逆に利用する
・相手に対して、刻々と変化する自分の体の情報を与えない
これだけである。
これだけで相手は①〜③の力、体力を利用した力を使えなくなる
④の力を使うための前提として
・相手がこちらを意識していること
・相手が①〜③の力を使っていること
つまり、相手がこちらに対して攻撃してくることが必要条件なのである
これが、合気道は相手の力を利用すると言われてる所以になる
しかし、上の説明からだと、ちょっと一般的なイメージからすると
異なるのではないか?
考えてみてほしい
この力を使ったときの相手の反応の特徴として
・接触している以外の、体全体が崩れる(バランスが崩れるから)
・むち打ち状態になる
・つかんでいる手を離せない(つかんでいることでバランスをとっているため)