力の必要ない理由は簡単に確認できる。
結論は
「人は動いていることを認識できないものは、止めることができない。」
実験してみるとすぐわかる。
技をかける側:A
技を受ける側:B
として
Aの腕を差し出した状態で、Bに両手でその腕をその場で止めてもらう。
その時に条件として、
Bは、「その場」でAの腕を動けないように止めること。
「その場」で止めるので上下左右前後、回転方向に負荷がないように、
その位置を保持すること。
Bの力はいくら入れてもいい。
その状態で、Aにその腕を動かしてもらうと、必ず少し動いてから、
Bがそれに対して抵抗できる。
過程としては
① BがAの腕を動けないようにする。
② Aが腕を動かす。
③ BがAが動いたことを認識する。
④ BがAの腕の動きを止める(釣り合う)。
②と③の間には時間,空間的にすき間が必ず起こる。
簡単には、BはAの腕が動いていることがわかってから、対処できる。
逆には、
Aの腕が動いていると認識できないうちはBは止められない。
「人は外部からの入力が先にないと、行動自体ができない。」
これが原理になる。
また、Bが力を強く止めている時と、軽く止めている時で、
②と③の隙間の大きさが変わる。
強く入れると、反応が遅れて、圧は強い。
弱く入れると、反応は速まり、圧は弱い。
前者が「剛」、後者が「柔」(「流」)
「剛」の方が、感覚としては易しいので、この稽古が先になる。
力がはいっていると通常は感覚は鈍くなる。
①〜④は「△○□」で表すと、
①○②□③□④△